高等教育機構理事長の初仕事
2007年12月17日付 Yeni Safak 紙

高等教育機構のユスフ・ズィヤー・オズジャン理事長は、「大学における全ての禁止事項を廃止します」と発言した約束を守った。同理事長は初仕事として、大学から許可を得ずにテレビ出演した神学部教員、フィリズ准教授に対し始められた取調べを中止させた。

高等教育機構で最初に取り消された禁止事項は、大学教員のテレビ出演の禁止となった。
高等教育機構のユスフ・ズィヤー・オズジャン理事長は着任後、「大学での禁止事項全てが取り消されるべき」と述べ、自由のメッセージを発信した。そして『無許可でテレビ出演した』ある大学教員に対し開始された取調べを中止させた。

セルチュク大学神学部の教員で、イスラーム哲学科の学科長をつとめるシャーヒン・フィリズ准教授は、出演したテレビ番組で「スカーフ着用について圧力があってはならない」と発言したために、取調べが開始された。同教授は、「高等教育機構の理事長にお礼を申し上げたい。彼は自由という問題にどれだけ真摯に取り組んでいるかを我々に示してくれた」と述べた。

■取調べの中止を指示

オズジャン理事長は、シャーヒン・フィリズ准教授に電話をして事情聴取し、その後、「確認と状況改善のため」、セルチュク大学のスレイマン・オクダン学長に電話したと述べ、この問題に関して以下のように述べた。
「私達は、大学教員が許可をとらずにテレビ番組に出演するために市外に出ていることを知っています。時々、(テレビ出演が)その日の夕方の時間帯にあたることがあり、許可をとることができないのです。これはそれほど重要なことではありません。自殺や借金のような罪ではないのです。自殺や借金といった罪は許してはなりませんが、今回問題になっていることは、結局のところ、研究者の問題なのです。フィリズ氏に関する問題は、単に無許可でテレビに出演したことだけではありません。同氏は少しばかり規則を守らない教員のようです。彼自身も私に、『私は、ラマザン月に断食をしない』と言いました。彼が断食するかしないかは私には関係ないですし、『誰にも関係のないこと』と私は考えています。
大学でこのようないくつかのふさわしくない行動が重なると、彼を見る目が変わり、負のエネルギーがたまるのです。おそらく、少し罰を与えたほうがよいと考えられたのかも知れません。しかし状況は解決しました。
このような小さなことで、大学の名前が語られたり、新聞で報道されて侮辱されたりすることもありません」

フィリズ准教授は、高等教育機構の理事長の行動に感謝の意を示し、「高等教育機構理事長が一介の准教授に電話をくださり、自由を支持してくださったことは本当にすばらしいことです。このような環境は、我々皆が望む大学の質を手に入れるのに役に立つと思います」と述べた。

■スカーフ着用に反対してはいない

オズジャン理事長は、スカーフ問題についての発言が歪曲されていると述べ、こう続けた。
「スカーフが圧力の源になりませんように。人々は、『私はスカーフをしていませんが、イスラームを信仰しています』と言えるべきなのです。法律でスカーフ着用禁止の制定や廃止が定められます。しかし宗教の命令が常に押し付けられるのであれば、これはあってはなりません。我々はこれらを学術的に議論できるようになるべきです。『スカーフはなくなれ、私はスカーフ反対だ』というように理解されることは悲しいことですし、間違っています」

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( 翻訳者:新井慧 )
( 記事ID:12685 )