プロディ伊首相:過去の出来事についての分析は建設的であるべき -エルドアン首相との会談で発言
2007年01月23日付 Milliyet 紙
レジェプ・タイイプ・エルドアン首相とイタリアのロマーノ・プローディ首相との会談の中心となった議題は、フラント・ディンク氏殺害とアルメニア人虐殺についての主張であった。エルドアン首相は、EUへ「どの国においてもこのような自分を知らない者たちは現れうる」というメッセージを述べた一方、プローディ首相は「アルメニア人虐殺についての議論」が意見分裂の橋渡し役にならないことが必要であると述べた。
■「トルコ国民に向けての銃弾」
エルドアン首相は、プローディ首相と共に行った記者会見で、あるイタリア人新聞記者の「トルコがEUに加盟するための条件の1つは、報道の自由とさらなる民主主義です。数日前アルメニア人の新聞記者が殺害されました。もっと報道の自由があれば、この殺害は防げたのではないでしょうか?」という質問に直面した。エルドアン首相は質問に次のように答えた。
「まずこの国で国の統治を維持する我々も、自由を信じ、民主主義を信じ、法を信じていたどんな人々もこの殺害を防ぐのは不可能である。これは卑劣な手口で行われた殺害である。ここで放たれた銃弾は実際にはトルコ国民へ、トルコへ、トルコの民主主義へ、そして自由へ放たれたのだ。
ただ我々にとってのひとつの慰めは、実行犯が36時間という短時間で見つかったことである。自由を信じているEUも他の国々も、この出来事を決してこのような(記者の質問のような)疑いの目で評価したりはしないだろうと私は信じている」
一方プローディ首相は、フランスを初めとする数カ国のいわゆるアルメニア人虐殺への主張に関するEUの動きとディンク氏殺害に関するEUの認識が問われたことに対して次のように述べた。
■「分裂」への警告
「我々は古い出来事についての歴史的な分析をしてこなかった。この事は多くの国々で分裂への道を開いた。過去に関するこのような分析が、今日分裂への橋渡し役として検討されないことが必要であると信じている。これらの出来事や問題は再び調査され建設的に考えられなければならない。そうでなければ未来にとっての分裂への要素となる。よく熟考され、また繰り返されないことが必要だ」
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( 翻訳者:小野寺香織 )
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