移民第三世代では女性の方が適応力が高い (Milliyet紙)
2007年01月08日付 Milliyet 紙
トルコ研究財団(TAM)とトルコ経営者団体連合(TISK)がヨーロッパに居住するトルコ女性を調査した。
「ヨーロッパに居住するトルコ人女性:ドイツの例によるヨーロッパのトルコ人女性の生活条件に関する分析」という表題の調査結果によれば、教育水準、言語の習熟度、社会への適応度に関する、トルコ人女性への偏見と紋きり型の考え方とは逆に、特にドイツに暮らすトルコ人女性の教育水準は、同世代のトルコ人男性よりも高かった。
ドイツで育ったトルコ人女性は、ドイツ語を十分に習得し、男性よりも遥かにうまく話している。また女性に関して広く抱かれている考えとは逆に、ドイツ人との関わりも思われているほど希薄ではない。トルコ人女性は、ある状況では、ドイツ人女性を見習い、あるいは見習いたいと望んでいるのを明らかにする。ドイツ人女性の、とりわけ人生の自己決定と伴侶の自己選択は、自由として受け止められている一方で、それ以上に(のしかかる)責任と家族内での助け合いと信頼の欠如は、現代女性の役割の否定的側面とみられている。
■ 男性より教育を受けている
調査結果の一部は以下の通り。
・ ドイツに暮らすトルコ人女性の三分の一を、30歳以下がしめる。
・ 若い世代に位置づけられる30-44歳の女性は、同世代の男性よりドイツ語に堪能だ。
・ ドイツのトルコ人移民の中では、女性は男性に比べて高い割合でドイツの教育を受けている。30歳以下の女性の70%はドイツで教育を受けている。この理由は、女性が男性以上に若年世代を形成しており、ドイツで生まれた女性の割合は男性よりもはるかに高いことによる。ただ全く教育を受けていない者の中でも女性の割合は男性よりはるかに高い。しかしこうした状況は年配の移民に限ってのことである。
・ 職業教育の点では、女性は男性に比べ悪い状況にある。ドイツに暮らすトルコ人女性中59%は全く職業教育を受けていない一方で、男性ではこの割合は40%である。大卒女性の割合は男性に比べてさらに少ない。
■ 主婦は働きたがっている
・ 老齢人口は女性3%で、男性8%である。
・ アンケートに協力した女性の42%は、夫をおって家族の合流のためにドイツに来ていた。ドイツに直接に就業目的で来た女性の割合は3%。
・ 女性の僅か20%が完全雇用で、14%はパートタイムで働いている。
・ 主婦の60%は働きたいと望んでおり、40%は現状に満足している。
・ 女性、とりわけ若年の女性は、明確に男性以上に進んで仕事に従事している。
・ 就業している女性の僅か61%が、従事する仕事が自分にふさわしいと述べている。
■ 調査
調査はドイツに暮らす1000名の移民女性と500名の移民男性を対象に実施された。ファルク・シェン教授のコーディネートで実施された調査は、アンケート方式で、トルコ研究財団副理事のギュライ・クズルオジャク、ジェム・シェンチュルク、マリナ・ザウア博士により準備された。
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( 翻訳者:及川治香 )
( 記事ID:4309 )