北キプロスでロクマジュ陸橋の撤去、今日から(Milliyet紙)
2007年01月09日付 Milliyet 紙
北キプロス・トルコ共和国大統領府スポークスマンのハサン・エルチャクジャは、北キプロス・トルコ共和国大統領メフメト・アリ・タラトとトルコのヤシャル・ビュユクアヌト参謀総長との間で議論を生み出していた、ロクマジュ陸橋の撤去作業が今日始められることを明らかにした。この陸橋は北キプロスと南キプロスの間での行き来を確保する目的で建設されたものであった。
ミッリイェト紙が得た情報によると、昨日アンカラとレフコシャの間で真剣な協議が行われた。タラトと参謀らは、アンカラと連絡をとりあいながら調整をおこなった。この枠内で公正発展党政府とタラト政権は軍に対し「ロクマジュ陸橋の撤去からさらに一歩踏み出すつもりはない」という確証を示したという情報が北キプロス・トルコ共和国の政治の舞台裏で語られた。
■「国旗は残す」
北キプロス・トルコ共和国の情報筋は、軍に、「ロクマジュ・バリケードから陸橋のみが撤去されること、そして南ロクマジュの往来ができるよう、前面に配備されている『兵士と象徴(トルコと北キプロス・トルコ共和国の国旗)も撤去してほしい』という南キプロスのタソス・パパドプロス大統領の提出した条件は決して受け入れるつもりはない」という考えが伝えられたと述べた。
「トルコと北キプロス・トルコ共和国との間に緊張関係があるというのは見当はずれである」という見方を示したあと、北キプロス・トルコ共和国大統領府は昨日「陸橋の撤去は明日(今日)始められる予定である」という発表を行った。
NTVテレビも、こうした陸橋が必要な文教地区に、再び陸橋建設の計画があるという情報を伝えた。
■ソイェル首相:微妙な関係が続いている
北キプロス・トルコ共和国首相フェルディ・サビト・ソイェルもタラト大統領が国会の特別議会を召集したことを述べた。議会は近日中にも行われる予定である。
南キプロスのパパドプロス大統領が「タラト大統領には権限もなく、対話のプロセスを進めていくような能力もない。だからトルコと会いたいのである」という言葉にたいし、ソイェル首相は、最近の国内政治における政策がキプロスートルコ政治にダメージを与えたことを認めた。
アンカ通信社もソイェル首相が「タラト大統領と軍高官との間に微妙な関係がある」ということを認めたが、「タラト大統領と軍との間に問題がある」という説明に対しては批判したと伝えた。
■分離の象徴
一時期レフコシャの最も重要な商業の中心であったレドラ通りに1967年に建てられたロクマジュ・バリケードは、トルコ人を武力で排除しようとしていたギリシャ人から守るために設置された。
「キプロスで作られた初めてのバリケード」として歴史に名を残すロクマジュは、そのため島における分離のシンボルとして見なされていた。北キプロス・トルコ共和国政府は、レドラ通りに40年間あったバリケードを2005年11月24日に撤去し始めた。その後その地区を整備し、人々が利用できるような状態にした。2005年12月12日に建設が始められた陸橋は12月24日に完成した。費用の半分をトルコが支払った陸橋は、この地区に駐留するトルコ軍が巡回や見張りの交代のときに、住民と顔をあわせることのないようにつくられたのだった。
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( 翻訳者:小野寺香織 )
( 記事ID:4313 )