麻薬中毒、学校で拡大:政府もついに認める
2008年01月08日付 Jam-e Jam 紙

 教育省体育担当次官は、「全国の学校で問題となっている麻薬中毒は、深刻な危険水域にある」と述べた。

 セイエド・バーゲル・ピーシュナマーズィー次官はメフル通信とのインタビューの中で、全国の学校で問題となっている麻薬の消費は深刻な危険水域にあるとの見方を示した上で、学校で麻薬中毒が増加傾向にあることに懸念を表明した。

 同次官はその上で、「児童・生徒らの麻薬被害は、イラン中部諸州の学校よりも、国境に隣接した州の学校で多い傾向にある。この現象に対処するためには、実行可能で整った計画が策定される必要がある」と指摘した。

 同次官は、麻薬が海外から違法に持ち込まれている状況に照らすならば、〔国境に隣接した〕諸州の地理的位置が〔これらの地域の〕学校での麻薬中毒の増加に影響していると指摘する。「麻薬中毒という現象に決然と立ち向かうためには、教育省だけでなく、その他の関係機関も省庁の枠を越えて、問題の根絶に取り組み、国の教育を支援する必要がある」。

 ピーシュナマーズィー次官はこのように述べ、さらに「家族や学校、社会にモデルとなるものを作り出し、マス・メディアを通じて広報活動を行うことが、危機にさらされている諸州で生じているこの悪しき現象を撲滅させる、第一の方法である」と指摘した。

 同次官によれば、麻薬中毒やエイズ・肝炎といった病気から見た場合、ヤズド州が全国の中でもっとも「クリーンな」州であるという。「この州は、宗教的・信仰上の土台がよく保持されていることから、『信仰の家』との異名もあるほどだ」。

 他方、教育省次官は全国で麻薬中毒にかかっている児童・生徒がどれだけいるのか、統計的なデータは示さなかった。

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:12849 )