大晦日のお祝いは反イスラーム-イスタンブル・ムフティー局、宗務庁の2003年説教を繰り返す
2007年12月30日付 Milliyet 紙
イスタンブル宗務局は、宗教庁が2004年に発表した「大晦日のお祝いをしないでください」という説教を、2007年最後の金曜日に再び行った。
イスタンブル宗務局は、2004年に宗務庁が発表し、議論になった「大晦日のお祝いに関する」説教を繰り返した。イスタンブル宗務局は先週金曜日の説教で人々に「大晦日のお祝いをしないでください」と喚起し、こういったお祝いが「理性や健康」を脅かすと発表した。宗務局のサイトで発表された説教に関し、オメル・カルダシュ副宗務局長は、「その説教をどのように我々に記述して欲しいと思われましたか?もちろん、我々はお酒や、ギャンブルに好ましいと感じておりません」と述べた。
■「伝統に基づくものではない」
金曜の説教は「人々が適度に楽しむことは自然ですし、人として必要なことです。イスラームはそれを禁じるものではありません。」という。続けて「しかし、今日、この社会における大晦日のお祝いの名の下に行われる宴会や集まりは文化や伝統に基づくものではありません。こういった宴会での理性や健康を脅かす飲酒、家計を圧迫するギャンブルや金の無駄遣いを我々の国民的・イスラーム的価値観と調和させるのは決して可能ではありません」と述べる。説教では、こういった宴会や習慣が、文化を破壊しうると強調され、「我々のイスラーム的・国民的価値観と相反する異文化の習慣を生半可に模倣しないよう控えましょう。アッラーと預言者がお許しにならない行為のかわりに、大晦日のお祝いを機会に、過ぎ行く年の我々の行いを反省し、来る新年にいかにして我々の生活をよりよくするかということを考えましょう」との提案が行われた。ミッリエト紙の2004年12月13日付けの記事では、宗教庁がモスクで12月31日に予定していた説教で、家族や若者に大晦日のお祝いをしないよう呼びかけると伝えられた。説教では、このような宴会や習慣が文化を破壊し、人々を国民的アイデンティティから遠ざけてしまうと主張されていた。
■反対勢力の反発
反対勢力の反発を受けて宗務庁はさらなる発表をおこない、12月31日に全国のモスクで発表される説教の諸表現を和らげようと努め、発表で「大晦日は世界的なイベントです」と述べられたにもかかわらず、説教が変更されることは、「目下考えられていない」と述べられていた。
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( 翻訳者:藤井庸平 )
( 記事ID:12863 )