ディンク暗殺から1年、「血の叫びは、正義によって鎮められる」
2008年01月20日付 Yeni Safak 紙

トルコと世界中の多くの国で何万もの人々がフラント・ディンク氏を追悼した。イスタンブルでの式典では5万を超える人々が参加した。あらゆる場所で「正義」を求める声があがった。

アゴス紙の総編集長フラント・ディンク氏の一周忌追悼式は、彼が狙撃されたアゴス新聞社のビルの前で行われた。ラケル・ディンク氏は式典でスピーチを行い、「血の叫びは、正義によってしか鎮められない」と述べた。追悼式典のため、フラント・ディンク氏が暗殺されたシシュリ・ハラスカルガズィ通りは再び人であふれた。ディンク氏が愛していた人々は彼が殺害された場所にカーネーションを供えた。市民は事件のあった場所にキャンドルを置き、追悼式典は14時30分に始まった。何千もの市民は手に、フラント・ディンク氏のポスターと「われわれは皆フラント・ディンクだ」、「われわれは皆アルメニア人だ」、「フラントのため、正義のため」と書かれたプラカードを持っていた。

■場所に収まらなかった
参加者数が予想された数を超えたため、しばしば大混雑が生じた。参加者用に割り当てられた場所に収まらなかった市民たちは、バリケードを打ち壊し、混乱を引き起こした。追悼式典ではトルコ語とアルメニア語の調べが聞こえ、参加した市民たちの多くは涙をこらえることができなかった。式典には、ディンク氏の家族、アダレト・アーオール氏、アリ・バイラムオール氏、アクン・ビルダル氏、インド人作家アルンダハティ・ロイ氏、国会議員のスッル・サクク氏、ジョースト・ラゲンディク氏も参加した。

■フラントの勇気が必要
5万人を超える混雑は葬儀の時となんら変わらなかった。式典でスピーチを行ったオラル・チャルシュラル記者は友人のフラント・ディンク氏がいないことをとても寂しく思っていると述べ、「彼がいない、とても寂しい1年だった。彼らは新聞上で彼を標的とし、裁判所でリンチしようとした。国家の内にいる『彼ら』殺人者に責任を問う勇気が必要だ。まさに今、フラントの勇気が必要なのだ」と述べた。

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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:12937 )