ルモンド紙、ドイツ国内のトルコ系学校を模範例として紹介
2008年01月22日付 Zaman 紙
フランスで最も権威のある新聞のひとつであるルモンド紙は、ドイツ国内のトルコ系学校の成功を紹介した。付録号の表紙に「教育」というタイトルをつけたルモンド紙は、実業家や篤志家によって設立されたこの学校を、そしてそこで実施されているシステムを、フランス国内の移民らの教育のモデルとして示した。
ストゥットガルト、ドルトムント、キョルン、ベルリンの教育施設を調査したマリー・エリザベス・ボーン氏は、紙面で、「社会の中で孤立しているトルコ人は反乱を起こしている」という見出しを用いた。これらの学校では、ドイツ語はもとより、トルコ語、英語、フランス語が教えられていることに注目するボルネ氏は、最新技術も大いに用いられていることを明らかにした。ドイツが先進国の中で最も不平等な教育制度をもつことを強調したルモンド紙は、トルコ系私立高校で実現されている教育モデルは、ドイツのすべての学校に適用可能であることを述べた。移民の子供たちは、普通の高校に入るチャンスがドイツ人学生に比べて6分の1以下であることを説明した同紙は、次のように結論付けた。「トルコ人社会はドイツ政府が間違いを正すことを待つ代わりに、自らの可能性を行動に移した」。
フランスでは大部分がアラブ系である移民の教育問題を調査している新聞は、まだ新しいトルコ系の学校はこれから数年のうちに、爆発的に増加が予想されると述べた。これらの学校は、移民三世の実業家や篤志家らの協力のもと成り立っていることを明らかにしたルモンド紙は、すべての学校はまず、週末に補習授業を行う教育センターとして活動を始めたと書いている。またトルコ系学校の運営者は、融和への道が教育によりもたらされると考え、将来をドイツでと考えているとも述べている。さらにこの学校の生徒の80パーセントがトルコ人にもかかわらず、ドイツ語が教師、学生ともに必修言語となっていると伝えている。
フランスで最もよく売れる主要新聞であるルモンド紙は、トルコ系の学校が宗教教育のかわりにドイツの教育システムやカリキュラムに則した教育をしているとした。新聞記事では、スカーフを被ることについては制限をもうけていないということ、しかしながらドイツのカリキュラムでは必修科目となっている宗教科目でコーラン教育が行われないこと、これに代わって道徳授業が行われていることが明らかにされた。ルモンド紙のインタビューに応じたケルン・ダイアローグ・スクールという名のトルコ系学校の校長のグレゴル・ホーマン・ヴァンハーレン氏は「我々の学校の特徴は、ドイツ語はもちろん、トルコ語も、英語やフランス語と同じように選択科目として受けられることだ」と述べた。学校で最新技術も大いに用いられていることに注目したルモンド紙は、トルコ語と英語の授業がビデオ会議システムでトルコやイギリスにいる教師によって行われていることを伝えている。ケルン・ダイアローグ・スクールのコンサルティングを行っているケルン大学の教官のウォルフ・デートリッヒ・ブコウ氏は、「トルコ語が選択科目となるように強く提案し、経営者には特徴はメリットであると述べました」といって話した。ブコウ氏は、トルコ系学校はドイツのシステムに適合ではなく、適合以上のものをもたらしてくれていることを主張する一方で、トルコ系学校で実用化されているモデルが全ドイツの小学校に普及される必要があることを述べた。
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( 翻訳者:大田垣綾子 )
( 記事ID:12948 )