AKP内でもスカーフ解禁の範囲について議論へ
2008年01月28日付 Milliyet 紙

イスラム主義者の書き手たちから出された「スカーフが高等教育機関のみで解禁されるということは、公的機関でのスカーフ禁止が憲法で保障されるとことを意味してしまう」という批判は、公正発展党(AKP)の検討議題となった。

公正発展党が民族主義者行動党と共に行っているスカーフ禁止撤廃に向けた取り組みが、最も重要な段階で「小休止」することが、疑問視されることになった。スカーフが高等教育機関に限定して解禁されるということは、他の公的機関でのスカーフ禁止を憲法で保障することになる、というイスラム主義者の書き手たちによる批判は、公正発展党の検討議題となった。

公正発展党は、世論からも政党の基盤層からも反発されることのない解決策を模索する一方で、「大学ではブルカ(イスラムの女性が着用する全身を覆う外衣)も解禁、水着も」というかたちで受け止められないように、今回の変更がどのように表現されるべきなのかという問題に答えを見出そうとしている。

大学でのスカーフ禁止は法の下の平等を定めた憲法第10条を改変することで解決できるという民族主義者行動党の提案で始まった作業に、公正発展党は予想外の小休止をした。公正発展党は、憲法で教育・教授の権利を定めた第42条も改変される必要があると主張し、民族主義者行動党から今週末までの時間を求めた。

イスラム主義者の代表的な書き手たちの批判が続く中で、この延期が行われたことが注目を引いている。イェニ・シャファック紙のハイレッティン・カラマン氏、サーミー・ホジャオール氏、ブギュン紙のアフメト・タシュゲティレン氏、ヴァキト紙のメルヴェ・カヴァクチュ氏、ミッリー紙のゼキ・ジェイハン氏といった書き手たちが、計画されている変更が「大学以外でのスカーフ禁止を合憲にする」という視点で公正発展党を批判している。

■オズブドゥン教授が呼ばれる
得られた情報によると、この延期の後、首相補佐官ジェミル・チチェキ氏は、新憲法の草案を準備する学術委員会の委員長であるエルグン・オズブドゥン教授をイスタンブルに招いたという。
オズブドゥン教授との会議には、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相も参加した。同教授は進行中の作業に関して、懸念を伝えた。

オズブドゥン教授は、「憲法第42条に、高等教育機関では外見と服装は自由であるという表現が単独で入れられた場合、大学にナチスの制服や、ヴェールやチャルシャフ(長衣)、水着、果てはPKKの制服で来ることになりかねない」と話した。同教授はこの理由から、第42条を『大学における外見・服装は、公共の秩序や倫理、刑法に反せず、他者の自由を侵害しないことを条件に自由である』 という形に改変可能であると提案した。
オズブドゥン教授はミッリエト紙に対して行った会見においても、防衛対策が講じられないと、政教分離問題に懸念する議論が生じるだろうと強調した。

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( 翻訳者:川原田喜子 )
( 記事ID:12999 )