ドーキンスの著書の出版がトルコで裁判に
2007年12月01日付 Jam-e Jam 紙

【文化学芸部】トルコの一部市民や司法関係者は、リチャード・ドーキンス氏が著した『神の妄想』〔原題The God Delusion、邦訳『神は妄想である:宗教との決別』〕を反宗教的な作品であるとして、同書を出版した出版社を訴える裁判の実施を求めた。
〔訳注:リチャード・ドーキンスは『利己的な遺伝子』で世界的に有名な生物学者。科学至上主義的な立場から宗教を切り捨てるドーキンスと、キリスト教的創造論を否定しつつも宗教に一定の理解を示す古生物学者スティーヴン・ジェイ・グールド(『神と科学は共存できるか?』など)との論争は有名〕

 メフル通信によると、イスタンブール検察は、同書を出版したアルヴェル・ガラエスラン出版の発行責任者と同書の翻訳者に対して逮捕状を発行し、この本を早急に店頭から回収するよう命じたという。この本の出版社と翻訳者に対する裁判は、一部のトルコ人読者が司法機関に対して、同書が彼らの宗教的信仰を侮辱していると抗議し、本の回収を求めたことに端を発している。

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( 翻訳者:清水悠史 )
( 記事ID:13012 )