エジプト側からガザ地区に戻ったパレスチナ人たち、ムバーラク大統領に感謝
2008年01月26日付 Al-Ahram 紙

■ ガザ地区へ帰国のパレスチナ人:「ムバーラク大統領は我々を飢餓から救ってくれた」
■ 覆面集団、国境フェンスに穴を開けるため治安部隊を襲撃

【アル=アリーシュ:アフマド・サリーム、世界各国の首都:諸通信社】

2008年01月26日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面

食料品や薬といった生活必需品を購入するため、ガザの人々に対しエジプト国境を越えることを許可したホスニー・ムバーラク大統領の決定がアラブ・国際社会に歓迎される中、ラファハやアリーシュ、シャイフ・ズウェイドからガザ地区へ戻るパレスチナ人達は、「ムバーラク大統領は賢明な判断で我々を飢餓から救ってくれた」と強調し、エジプトは常に必要物資を提供してくれ、パレスチナ問題支援の役割を一日たりとも放棄したことがないと口々に指摘した。

北シナイの治安情報筋は、秩序とパレスチナ人同胞の安全を維持しつつ、彼らに必需品を得る機会を与えるため、彼らが帰国する際の安全を保障する治安措置を強化すると明言した。

エジプトのテレビ局は、覆面し武装したパレスチナ人集団がエジプト治安部隊を襲撃し、兵士12人を負傷させたと報道した。また別の集団は国境フェンスに新しく穴を幾つか開けたが、ガザ地区の置かれている状況を考慮して、エジプト治安部隊はパレスチナ側に抗することなく、平静を保ったという。

アリーシュ市にはエジプト市民や民間団体・慈善団体からの食糧支援が殺到し、ガザ地区への搬入作業が行われている。

 ワシントンではアメリカ政府が、ラファハへパレスチナ人が流入した事態に対するエジプトの立場への理解を表明し、米国務省の公式報道官が「我々はそうした状況に関するエジプトの憂慮を共有している」と述べた。一方、ニューヨークの国連安保理は一昨夜、イスラエルによるガザ地区封鎖の停止とハマース側からのミサイル発射の停止を求める声明について合意に至らなかった。安保理は数時間のうちに会合を再開して、15の理事国のうち14カ国は合意したものの、アメリカだけが「イスラエルによる封鎖は150万人を対象とした集団制裁」との声明の文案に示した留保を乗り越えることを目指す。

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( 翻訳者:平寛多朗 )
( 記事ID:13069 )