OPEC事務総長、「ドルに代えてユーロが石油取引に用いられることも」
2008年02月10日付 Jam-e Jam 紙
【経済部】OPEC(石油輸出国機構)の石油取引にドルに代えてユーロをとイランが提案してから数ヶ月、この提案は次第にOPEC加盟国に支持されてきている。
石油市場を大きく揺るがした最近の発言でアブドッラー・アルバドリーOPEC事務総長は、OPECは向こう10年のうちにドルに代えてユーロで石油価格を設定しうると発表した。
バドリー事務総長は経済誌MEED〔Middle East Economic Digest〕のインタビューで次のように述べた。「OPECはドル価下落の悪影響を防ぐため、ユーロを用いることもあり得る。これは出来ないことではないが、確実に時間がかかるだろう。」
世界の国々は西暦2000年の初めから現在まで、ドル価下落によって多くの損失を被ってきたが、このことがユーロの用いられる可能性を高めている。ドル価はここ6年間で世界の主要通貨に対し約44%下落している。
このような状況において、バドリー事務総長の発言は世界の株式市場でユーロの対ドル相場を引き上げた。
バドリー事務総長は、「ニューヨークやシンガポール、さらにはドバイといった大規模な石油取引市場で円やユーロが用いられるのをあなた方が目の当たりにすることもあり得る」と付け加えた。
OPEC事務総長は「2つの世界大戦とその後の50年をかけて、ドルが国際取引における基軸通貨となった。しかし現在、我々はこのユーロというもう一つの強力な通貨の台頭を目の当たりにしている」と指摘した。
これはイランの提案に対してOPECが初めて示した真摯な反応とみなすことができる。
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( 翻訳者:佐藤成実 )
( 記事ID:13108 )