イスラーム風スカーフが原因で、ペプシコーラ不買運動
2008年02月15日付 Yeni Safak 紙

 「感情を表現する」と題された写真コンテストにおいて、「スカーフ女性の写真は受け入れない」という条件を設定したが、その後寄せられた反発の結果この条件を撤廃したペプシに対して、反発が大きく高まった。小売商・芸術家連盟(ESDER)や世論からは、謝罪を行うまで同社製品の不買運動を行うことが明らかにされた。

 イスタンブル、ギュンギョレンのエネジッキ・ハイパーマーケット・チェーンも、ペプシコーラ製品のボイコット運動を行うことを決定した。ペプシ製品の陳列棚に、このニュースを大見出しで伝えるイェニ・シャファク紙の一昨日の記事を貼り出したスーパーは、さらに「我々は不買運動を行っています」という紙をも掲げた。

■エネジッキ会長「目的は他にあるのか」
 エネジッキ・ハイパーマーケットのリュトゥフュ・エネジッキ会長は、ペプシが行ったことに対し「あなた方(ペプシ)はトルコでの売り上げを上昇させるため、キャンペーンを行っている。それにも関わらず『写してはいけないもの』の中に『スカーフ』という一文を入れている。トルコでこのような行動を見せると、人々は違った疑問を抱くのである。エネジッキ・ハイパーマーケットとして我々は、この企業の製品のボイコット運動を行うことを決定した」という表現を用いた。ボイコット運動の決定を下す前にペプシ関係者と面会を行ったと話す同会長は、「彼らは我々に対し、この件は完全にある不手際が原因で起こったのであり、今後(謝罪)広告を出すと話し、この問題について謝罪を行った。また彼らは全ての罪を広告会社にあるとし、この広告会社を相手に訴訟を起こしたと述べた」と語った。

■ペプシ「価値に敬意」
 ペプシ・トルコは広告キャンペーンでの表現で、「我々はトルコの社会的感受性に対し敬意を払っています。不手際がありました」との説明を行った。ペプシ・ボトリンググループにより書面で行われた釈明では、「ペプシとして事業を行っている全ての国において我々は、必要とされる社会的責任の実行、それぞれの国における価値への敬意の表明、社会的感受性を留意しようと努めます」と述べられた。また、「感情を表現する」キャンペーンへの参加条件の一つとされた「スカーフ女性が写っていない」という条件に関して、以下のような表現が用いられた。
 「我々が行ってきたあらゆるキャンペーンからもお分かりになる通り、国際的な企業として我々は、いかなる価値基準に対しても支持、不支持を唱えることはございません。しかし「感情を表現する」キャンペーンにおいて開催された写真コンテストの参加条件に、我々の審査を通過しないものが含まれていたことが発覚いたしました。我々は、全ての方が平等な条件の中で参加し続けられることを第一の原則と考えており、コンテストへの参加条件についてもこの原則の下修正することを約束いたします。コンテストは予定通り継続いたしますし、これまでに我々が開催してきたあらゆるキャンペーンにおいてと同様に、関心のある方全ての参加が可能です。」

 ペプシ・トルコはここでは、参加条件を設定した広告会社との契約関係解消の有無について説明を行うことはなかった。

■1週間ペプシは姿を消す
ペプシ製品のボイコット運動を決定したリュトゥフュ・エネジッキ会長は「ペプシ側の説明に我々が満足することはなかった。我々も彼らに対し、企業として下したボイコット運動の決定を取り下げず、1週間ペプシ製品を扱うことはないと話した」と語った。また同会長は「顧客らも我々の考えを祝福し、我々のボイコット運動に合わせ、ペプシ製品の不買運動を行っている」とも述べた。

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( 翻訳者:岩根匡宏 )
( 記事ID:13136 )