原理主義者たち、セイエド・ハサン・ホメイニーに対して前代未聞の攻撃
2008年02月12日付 E'temad-e Melli 紙

【政治部】週刊誌「今日の市民」とのインタビューの中で、セイエド・ハサン・ホメイニー師が軍人による政治への介入を批判する内容の発言を行った。この内容が公表されると、原理主義派に属する一部のインターネット・サイト——その一部は政府支持者らが運営するサイトだ——は、イスラーム革命の指導者の孫である同師を直接攻撃し、非難するという挙に出た。

 セイエド・ハサン・ホメイニー師は「今日の市民」誌に対して、次のように語っている。
小生の考えでは、軍人は政治に介入すべできはないというイマーム〔・ホメイニー〕の警句は、このような〔現在にも通ずる〕問題の一つ〔を言い表すもの〕である。というのも、軍人と政治関係者の違いとは、軍人は銃を持っているという一点にあるからだ。

社会がイマームの道から外れているか否かを判断する際のもっとも大きな規準の一つとして、「軍人が政治の世界に介入しているかどうか」という点を挙げることができる。イマームに忠実であると主張する者は、イマームが発せられた明確な命令に対して、きわめて注意深くあらねばならない。もし誰かが、統治の任はイスラーム法学者に属するものではないなどと主張するならば、イマームの思想とは違うと指摘し、この問題に対して注意深く対応しなければならない。同様に、「軍人が政治の世界に介入しているかどうか」ということに対しても、注意深くあらねばならない。

もしそうでなければ、その者〔=イマームに忠実であると主張する者〕は嘘を言っているか、矛盾しているか、のいずれかである。

 イマーム・ホメイニーの孫であるハサン・ホメイニー師は先週、イラン・イスラーム参加戦線の党員らが立候補資格が認められなかったことに関して不満を表明したことに答える形で、「この刃はあなた方の頭をそぎ落とすだけでなく、社会のあらゆるグループにいる多くの友人たちをも同じ境遇〔?〕に置くものであり、残念である。社会でのこのような行動によって、子供たちがわれわれの思想信条から離反するようなことがあってはならない」と述べていた。

 選挙立候補資格不認定問題に対するセイエド・ハサン・ホメイニー師のこのような批判に対し、インターネット・サイト「ノウサーズィー(新たな建設)」〔※註〕はイマーム・ホメイニーの「忘れ形見」に対して、次のように非難している。
セイエド・ハサン・ホメイニー様、もし改革派政権時代に(当時の金額で)8000万トマーン〔約900万円〕もするBMW車を買ってもらえるほどの力があったならば——ありがたいことに、あなたには買ってくれたようだが——、私たちも恐らくは〔比較的大気汚染がひどくない、富裕層の住む〕テヘラン北部の空気を吸い、時々サウナでゆっくりと過ごすこともできたであろう。‥‥恵まれない人々を守るためにルーホッラー・ホメイニー師の道を継続することも、(あってはならぬことだが)参加戦線党のような革命の永遠の協力者たちが堕落し、(これもあってはならぬことだが)共和国体制に害が及ぶようなことのないよう、注意を払うこともできたかも知れない。‥‥イマームの孫であるとは、家柄の高貴さを意味するのであって、地主を意味するのではない

〔後略〕



※訳注:セイエド・ハサン・ホメイニーに対する今回の「中傷」によって、インターネットサイト「ノウサーズィー」は当局によって閉鎖処分を受けている。このサイトはアフマディーネジャード支持者によって運営されていたとされ、改革派陣営だけでなく、原理主義派からも非難の声が上がっていた。最強硬派でアフマディーネジャード大統領とも近いとされる夕刊紙「ケイハーン」の発行責任者ホセイン・シャリーアトマダーリーは同紙の論説の中で、反原理主義勢力が同サイトに侵入した可能性に言及し、アフマディーネジャード大統領に対し身辺に気をつけるよう警告、原理主義政権の支持者のフリをした「単純で知能の低い、しかし自己主張だけは強い連中、すなわち無知な友人たち」に選挙に出馬する機会を与えぬよう注意を促している。なお、アフマディーネジャード政権はいかなるインターネットサイトとの関係も否定している。参考:BBC Persian

Tweet
シェア


現地の新聞はこちら
関連記事(「原理主義者を支持することはバスィージの義務」:革命防衛隊総司令官が明言)

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:13142 )