トルコ式の問題解決 -イスラーム風スカーフ問題で大学での混乱続く
2008年02月27日付 Radikal 紙

スカーフ着用者を受け入れた学長も、受け入れなかった学長も、相互に相手が罪を犯していると考えている。大学キャンパスでは、対照的な抗議行動が見られる。スカーフ着用者の一部は裁判に訴えようとしている。高等教育機構理事長と正反対の考えである大学間連合は、2月28日に会議を開く。

アブドゥッラー・ギュル大統領が大学でのスカーフ解禁を承認したことに続いて、高等教育機構ユスフ・ズィヤー・オズジャン理事長の「憲法改定で十分であり、(スカーフ着用者を)受け入れなさい」という言い分と、学長側の「高等教育機構法の補則第17条が変更されなければ、受け入れない」という言い分とのこう着状態は、26日も混乱が続く原因となった。教室に入ることを許されなかったスカーフ着用の学生たちは、公式報告書を作成させて、個人的に裁判に訴えることを明らかにした。裁判を起こした後に出される判決は、憲法改定がどう解釈されるのかを明らかにすることになるだろう。裁判所は、「憲法改定により、スカーフ着用者は大学に入ることができる」というか、または禁止を継続させている学長側の主張を認める判断をすることになる。

高等教育機構オズジャン理事長の指示に従ったコンヤのセルチュク大学、カイセリのエルジエス大学、トラブゾンのカラデニズ工科大学、ディヤルバクルのディジレ大学、シャンルウルファのハッラン大学、ハタイのムスタファ・ケマル大学、エラズーのフラト大学、ヴァン100周年大学、ヨズガトのボゾック大学、サカリヤ大学、リゼ大学、ビレジキ大学、スィイルト大学、サバンジュ大学、ボアズィチ大学、ガラタサライ大学、カーディル・ハス大学、ビルギ大学では、スカーフを着用した学生が、昨日も授業を受けた。

その他の大学では、スカーフ禁止が続いた。禁止が続いている多くの大学では、スカーフを着用した学生は以前のようにカツラをつけて大学構内に入った。多くの大学でスカーフを着用している学生達はキャンパス内に入ることを認められた。しかし授業を受けることは禁じられた。ガズィアンテプ大学、チュクロヴァ大学ではスカーフ禁止に反して、スカーフを着用した学生たちの一部が授業を受ける姿が見られた。ガズィアンテプ大学ではスカーフを着用したある学生が、「授業を受けることができています。問題ありません」と発表した。

スカーフ禁止を続けるガーズィー大学では、教育者統一組合の代表が活動を行った。組合の代表は、26日の午前中に文理学部の前にやってきた。組合代表者達は同行させた公証人に、スカーフ着用学生が授業を受けられないことを証明させようとしていたが、大学の特別警備員によって制止された。しばらく待たされた後、キャンパスの門から中に入ることを許された教育者統一組合の人々は、この問題を検察局に持ち込むと述べた。短時間の緊張が生じたこの出来事で、スカーフ着用の学生達は、個人的に権利を主張すると述べ、裁判所に訴えることを明らかにした。

ウスパルタにあるスレイマン・デミレル大学では、スカーフを着用した学生達が座り込み運動を始めた。大学の事務局長アフメト・テヴフィキ・キョセ氏は、座り込みをする学生たちのそばに赴き、禁止が続いていることを明らかにして、「あなたがたに認められている権利を行使するのはあなたがたの自由だ」と述べた。スカーフ着用の学生たちは、報告書を作成し、公証人役場で証明してもらうと述べ、その後には弁護士を通じて法的権利に訴えると語った。

■スカーフ反対派はデモ行進

中東工科大学とトラキヤ大学でも、スカーフ反対運動が行われた。「スカーフ反対学生プラットフォーム」のメンバーのひとグループの学生が、中東工科大学キャンパスで参集し、デモ行進した。食堂の前でこのグループの代表、トゥーチェ・チェティンさんが声明を読み、そしてスカーフは政治的シンボルであると述べた。
トラキヤ大学でも約20名がスカーフ反対デモを行った。大学の警備員は、抗議行動を行っている学生たちをカメラ付携帯電話で撮影した。抗議グループは記者会見の後、何事もなく解散した。

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( 翻訳者:栗林尚美 )
( 記事ID:13230 )