新国旗とともにイラク大統領、トルコを訪問
2008年03月08日付 Yeni Safak 紙

イラクのタラバーニー大統領はトルコと新しいページを開くため、新国旗とともにアンカラを訪問した。ギュル大統領、エルドアン首相とタラバーニー大統領との会見の議題は、クルド労働者党(PKK)とキルクークについてであった。

イラクのジャラール・タラバーニー大統領は、アブドゥッラー・ギュル大統領の招待客として2日間の実務訪問のためアンカラを訪れた。エセンボア空港での出迎えの式典には軍関係者はまったくおらず、憲兵による安全措置がとられなかったことも注意を引いた。イラク国家の新国旗はエセボアンで初めて旗竿に掲げられ、タラバーニー大統領が乗っていたイラクの飛行機についている古い国旗が取り払われ、代わりに新しい国旗が取り付けられたのが見られた。厳重な安全措置がとられているエセボアンへと入った車には、検査と免許・許可証の確認が行われた。さらに、タラバーニー大統領が入る予定のビップサロンとその周辺では、特別な教育を受けた警察犬による爆発物の調査が行われた。

タラバーニー大統領はビップサロンに入る前に、自身を待っていた車に乗り広場から離れた。今回のアンカラ訪問には、イラク財務大臣バキル・ジャービル・アル=ズバイディ、石油大臣フセイン・アル=シャハリスターニー、水資源大臣アブドルラティーフ・ラシード・ラティーフ、国防大臣シルウァーン・アル=ウァイーリー、産業大臣ファウズィ・アル=ハリーリが同行している。

■ 杖を使って降りた

ジェミル・チチェキ副首相、イラク特別代表代理ムラト・オズチェリキ大使、アンカラ知事ケマル・オナルに加え、アラブ諸国のアンカラ駐在大使らがタラバーニー大統領を空港で出迎えた。さらに出迎えには、クルド正義・自由党(HAK-PAR)のセルタチ・ブジャック党首、参加民主党シェラフェッティン・エルチ党首、イラククルド民主党(IKDP)のアンカラ代表オマル・メラーニとイラククルド愛国者同盟(IKYB)のアンカラ代表バフルズ・ガラーリも来た。タラバーニー大統領は肥満のため歩行が困難であり、金属製の杖を使って飛行機から降りた。タラバーニー大統領は赤い絨毯を歩くときには杖を交換し、イラク人の小さな子どもたちが大統領に花束を捧げた。

■ 議題はPKKとキルクークに関して

訪問では両国が関心を持つすべてのことについて話し合い、会談では特にキルクーク、バルザーニーとの関係、PKKを率直に取り上げる予定だ。アンカラはタラバーニー大統領に「PKKとの闘争における軍事的選択はまだありえる」というメッセージを送る予定であるが、イラク側が協力すればトルコの門戸はイラク政府に尽く開放すると説明する。トルコ関係者らはタラバーニー大統領訪問の後、2月21日の国家安全保障評議会(MGK)の決定にしたがって、まずエネルギーと石油の分野における協力のため新しい時代を開始すると述べた。トルコ政府は特にイラクのガスをヨーロッパにも供給することと、イラクの油田区域にトルコの会社が投資することを求める。

■ タラバーニーにクルド語でようこそ

クルド正義・自由党のブジャク党首と参加民主党のエルチ党首のふたりは、タラバーニー大統領が車に乗る前に側により、クルド語で「ようこそ我が大統領」と述べた。ふたりはその後大統領を抱きしめキスした。タラバーニー大統領には大統領府の公用車があてられ、それには護衛の車が付いた。アンカラでの日程をアヌットカビール訪問より開始した同大統領は、体調不良のため献花をしない一方で、記帳はおこなった。

■ 2箱の水、食糧を持ち込み

タラバーニー大統領は、訪問中チャムル・キョスクで滞在する予定。同大統領は、ユルドゥズ地区にあり、大統領府まで500メートルの距離に2軒の自宅をもっているが、そこではなく、チャムル・キョスクに泊まる予定である。訪問に際し大統領が2箱の水と基幹食糧を持ち込んだのが注意を引いた。

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( 翻訳者:釘田遼香 )
( 記事ID:13313 )