説明が不十分 -宗務庁のフェミニズムに関する見解に女性団体反発
2008年03月14日付 Milliyet 紙

宗務庁の公式ウェブサイトに掲載されたフェミニズムに関する見解が反感を招き、同庁は会見を行ったが、女性団体らは説明が不十分であると主張した。

 宗務庁が世界女性の日に公式ウェブサイトに掲載した、「女性の権利」というタイトルの記事が一部のメディアで「フェミニズムはモラルに反している」という内容で紹介され、同庁は自分たちの意に反していると指摘した。女性団体らに公式文書を送った宗務庁は、「性差別や女性への暴力について誤解を生じさせる全ての言動を我々は回避している」と述べた。

 宗務庁は、3月8日の世界女性の日に、公式ウェブサイトwww.diyanet.gov.trへトルコ宗務財団が発表した全2巻からなる、İlmihal 1-2(イスラムの原理)という名の作品の中で「女性の権利」というタイトルの章14ページ分を掲載した。記事中のフェミニズムに関する部分が「フェミニズムはモラルに欠けている」というタイトルでメディアに取り上げられ、女性団体らは立ち上がった。
宗務庁を厳しい言葉で批判する女性の権利擁護者らの一部は、本件が司法によって裁かれる必要があると述べた。

 ニュースがメディアに取り上げられた日に行動を起こした宗務庁は、女性市民社会協会らに公式文書を送り、情報が捻じ曲げられていると主張した。宗務庁の文書には次のような表現が記載されていた。

「我々が省庁として女性の諸権利とこのテーマについて社会の意識を高めることを重視し、女性の権利を保障するために日々活動してきたことは、世論の知るところである。宗務庁として女性の権利、性差別、女性への暴力、女性への教育などの問題において誤解を生じさせる言動を回避するよう、今後注意していくということも知っていただきたい」

■ 満足出来るものではない

 宗務庁の送付文書に満足しない女性団体らは批判を続けた。ウチャン・スプルゲ所属のハリメ・ギュネル氏は、前述の作品中のフェミニズムに関する部分が民主主義の観点からは打撃だと特徴付け、「宗務庁の説明も我々にとっては満足できるものではない」と述べた。
モルチャトゥ女性保護協会の創設メンバー、ジャナン・アルン氏も、「説明には満足していない。文書全体を通して、『女性はそれほど不快で汚れたものではない』と言うべく互いに説得を試みたようだ」と話した。


 

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( 翻訳者:永井ひとみ )
( 記事ID:13353 )