村の借金を返せなければ、村の土地を全部売る
2008年03月14日付 Yeni Safak 紙
ヒサル村の約10万YTL(約800万円)の債務に強制執行が下ると、村の土地を売却に出したイブラヒム・アクタシュ村長は「債務を返済できなければ、村の全てを売却する」と述べた。
バルケスィルのブルハニエ郡に属するヒサル村の土地は、強制執行を介して売りに出た。ブルハニエから7キロの距離にある、郡の中でも最も豊かな土地を有しているヒサル村は、誤った運営の結果、土地の一部分を失う事態に陥っている。
村の公的な所有地である(地片が)10,752平方メートルから41,779平方メートルにわたる、合計125,488平方メートルの上質のオリーブ畑が、約40.5万YTL(約3237万円)で売りに出される。債務を支払うことができない村人に、強制執行をおこなったイブラヒム・アクタシュ村長(61)は、現在まで2.1万YTL(約168万円)の債務を支払い、強制執行を中止させた。しかしトルコ電力株式会社(TEDAŞ)にある約4万YTL(約320万円)の債務と他の債務を支払うために村の財産を売りにだした。アクタシュ村長は、村の債務について以下のように述べた。
「我々の村は水を発電機でもってきているので、村には2003年には3.8万YTL(約304万円)の電気代が発生している。しかしこの代金は支払われなかった。私が村長に選ばれてから、我々の村に清潔な水を入手するために17キロはなれた高原から自助努力で村へもってきた。政府からは一切の援助を受けていない。銀行から3.4万YTL(約272万円)を借り、水の為に配管を購入した。ただ支払っても支払っても、返済が終わらないのだ。
すでに支払うことができる状況ではない。借財として現在4万YTL(約320万円)ほど強制執行をおこなえる。最終的に郡長も我々へ権限を与えた。村における一部の財産を売り、債務を支払うことを始めている。もし支払えなければ、村のすべてを全て売りに出す。同じ状況の、シェネル・シェンの映画があった。我々もあの映画と同じ状況になっている。映画のように私も村を売る。26年間実際にこの村で番人をやってきた。そして地方選挙で村長に選ばれた。現在村では合計約10万YTL(約800万円)の債務がある。」
アクタシュ村長は、強制執行を現在停止させていると述べ、「村落インフラ支援(KÖYDES)計画の中で、郡庁は我々の村へ金をくれた。しかし、村のインフラについてあらゆる機会を捉え自助努力で行なった。郡からの金が十分でなければ、また残りを他から工面した。村人には債務があり、支払いできないものは強制執行へ持ち込んだ。2.1万YTL(約168万円)にもなる債務を支払い、強制執行を停止させている。しかし他については、まだ何も行なっていない」と述べた。
アクタシュ村長は、村の債務は元村長たちから現村長へ引き継がれたものだと主張し、「私は番人をしていた頃から現在まで、長靴を履いて行動している。郡長の前へも同じ格好です。そのため「長靴の村長」と呼ばれてます」と述べ、自身へのひとびとの批判を認めないと述べた。アクタシュ村長は2.1万YTL(約168万円)を支払い、強制執行を停止させたと述べるが、一部の村民は村長の言葉を真摯に受け止めず、村の財産を売却することに反対している。ヒサル村の村民たちは、村に役立たないブルハニエ郡の支所、学校の送迎バス、村のトラクターの売却を望む一方で、村に収入をもたらすオリーブ畑を売却しないよう望んだ。村人は、村の評判が落ちたとし、他の村でヒサル村の財産が売られていると噂され、悲しいと話した。
村民は、問題の債務はTEDAŞ、社会保険基金(SSK)、税務署、勧農銀行へのものであるとする一方で、他の村を絶えず監督し訪問しているブルハニエ郡長ベキル・シャーヒン・トゥトゥンジュについて不満を述べ、「郡長は村のほかの村ほど我々の村を訪問しない。『さてこの村には何が必要なのか、チャイを飲むお金はあるのか?』と問うことが必要な際にそうしたことは行なわれなかった」と述べた。
ブルハニエ郡長は二人から成る調査団により、ヒサル村のイブラヒム・アクタシュ村長について調査を始めた。
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( 翻訳者:近岡由紀 )
( 記事ID:13356 )