彼自身トルコ的モザイク模様 ; 共和国最高裁判所検事長の略歴
2008年03月24日付 Hurriyet 紙
教師であるベフザット・ヤルチュンカヤの三男として生まれたのは、1950年の3月10日であった。家族にはもう一人の男子が加わった。赤ん坊には母親のサキネ氏の父親の名前が適当だと思われた。その名は、アブドゥッラフマーンである。家族には6人の子供がいた。小さなアブドッゥラフマンには、2人の兄と3人の姉がいた。クルド系で1919年に生まれた父親のベフザット氏は、シャンルウルファのスルチの出身だった。この若い共和国の息子は、理想主義者の教師になった。それは以下のようである。シャンルウルファで夜間学校を開き教師となったベフザット氏は、50年前のウルファで女子が学校に行くことを望むほど開明的で時代の先駆者であった。しかしカラ村モスクに最も大きな金銭的援助を行なった人々の中のリーダーでもあった。スルチのカラ村には、彼の共同経営者にまかせた農地があった。しかし地主ではなかった。実は彼は、子供たちにも土地にへばりついて働いてほしいとは、あまり望んでいなかった。
■名前はナクシベンディー教団のシャイフ、アブドゥッラフマーンからなのか
母のサキネ氏はというと、キュルト・ハジュ・アリー・エフェンディーの家族であるといわれている。1915年に生まれたサキネさんは、信心深く頭をスカーフで覆っている女性で、家族以外の男性の隣にさえ座らなかった。しかし彼女も子供たちが学校に通うことは支持した。クルド・ハジュ・アリー・エフェンディーとは、その時代の偉大で最も好かれたウラマーの一人であった。ナクシュベンディー教団のシャイフでもあった。彼の墓は、シャンルウルファはベデュウッザマン・カブリスターニーにあるナビー・エフェンディーという名の聖人の廟にある。同じ廟にはキルクーク出身の大・シェイフ・アブドゥッラフマーン・エフェンディーも眠っている。サキネさんの父の名もアブドゥッラフマーンである。そして彼の名前がヤルチュンカヤにつけられた。要するにアブドゥッラフマーン・ヤルチュンカヤの祖先は、ビュユク・シェイフ・アブドゥッラフマーン・エフェンディーという可能性もある。(さらに私たちが得た情報によると、アブドゥッラフマーン・ヤルチュンカヤの母親の系統は、キュルト・ハジュ・アリー・エフェンディーと関係がある。)
■アンカラで学ばせるため移住した
主張によると、シャンルウルファで国民秩序党以降のイスラム政党で働いていたアリー・ギュネルも、サキネ氏の兄弟である。つまりアブドゥッラフマーンのおじは、国民秩序党の伝統から来る右派の政治家である。
ヤルチュンカヤ家は、シャンルウルファに残らなかった。アブドゥッラフマーンに、少なくとも高校の教育をアンカラで受けさせるために故郷を後にした。弁護士になりたかったアブドゥッラフマーンは、アンカラ移住後ユルドゥルム・ベヤズィット高校を卒業して、アンカラ大学の法学部に入学した。若きアブドゥッラフマーンは、卒業後すぐに働き始めた。アンカラの裁判官候補となった。その後は、アジュパヤム裁判所、ブラヌック裁判所、ギュルン重罪裁判所所長、ギュルン司法公正委員会会長、シリフケ裁判所と最高裁判所調査部で働いた。1998年4月14日に最高裁判所のメンバーに選ばれた。最高裁判所第7犯罪局のメンバーのときに、最高裁検事総会によって提示される候補のひとりとなり、2004年6月21日に、大統領によって最高裁判所検事長代理に選ばれた。その後検事長として任命された。やはり法律家で1955年生まれのオヤ氏と結婚し二人の子供をもうけた。オヤ・ヤルチュンカヤも最高裁調査部で働いた法律家である。2004年に依願退職した。
■ヤルチュンカヤの最初の焦点は民主市民党(DTP)であった
最高裁判所検事長のヤルチュンカヤは、2007年の11月に最初の重要な仕事をした。民主市民党(DTP)の解党を要望する訴訟を起こし、この党が「国家の独立と国・国民の不可分な一体性に反する行為の焦点」であると訴えた。8人の国会議員を含む221人のDTP党員に5年の政治活動禁止を要求した。解党裁判は、大きなうねりの原因とはならなかった。タイイプ・エルドアン首相でさえも、「行政府として、その管轄外のことを、おそらく誰も私たちに質問してはいけない」と述べ、その後次のようにつけ加えた。「私たちがもし民主主義を信じていたなら、さらに進んだ民主主義、と言っていたなら、その時は民主的な方法で議会に入った人々を非民主的な適用によって違う方向へ押しやることはできない」
2008年3月にヤルチュンカヤは、本来の爆弾を爆発させ、公正発展党を解党するために行動に出るはずだった。共和国最高裁検事長のアブドッゥラフマン・ヤルチュンカヤの個人史は今のところ以上である。しかし一般の歴史は、この検事に対して何を書くのか、まだ定かでない。
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( 翻訳者:新井慧 )
( 記事ID:13425 )