アフマディーネジャード大統領:アミール・キャビールは今なお生きている
2008年03月11日付 Jam-e Jam 紙
【メフディー・ヌール・アリーシャーヒー(文化芸術部)】アミール・キャビール〔訳注〕生誕200年記念祭がマフムード・アフマディーネジャード大統領の出席のもと、イラン国立博物館で開催された。アフマディーネジャード大統領はこの記念式典の終わりに、アミール・キャビールの名を後世に残す為に出された4つの提案を承諾することで、イラン史におけるこの永遠の英傑を慕う人々にその生誕記念にふさわしいプレゼントを贈った。
「アミール・キャビールは今なお生きている。死する者とは善行で知られぬ者を言う。」アフマディーネジャード大統領はアミール・キャビール生誕200年記念祭の式典において、この詩人サアディーの言葉を口にした。大統領の信ずるところでは、アミール・キャビールは彼の時代という体にあってイラン人の精神が顕現したものであった。
大統領はこの式典で、全ての人類の歴史と文明はイラン国民の努力の賜物であり、今日の人類が有するものは何であれ、イランがその一役を担っていると述べ、次のように続けた。「今日、全てのイラン人はアミール・キャビールを誇りに思い、彼をイラン人の忍耐力、知性、聡明さ、リーダーシップの手本としなければならない。また、今の世代と後に続く世代は、アミール・キャビールの特質がイラン国民の血に流れており、全てのイランの若者各々がアミール・キャビールであるということを知らなければならない。」
文化革命最高評議会議長も務める大統領は話の別の箇所で、ダーロル・フォヌーン〔訳注:1851年創設の高等教育機関。「技術の家」の意味。〕を、イラン人の近代化を推進したアミール・キャビールの思想が反映された歴史的記念物だとし、その後この式典で文化遺産観光庁長官から出された一つ目の提案、歴史的建造物ダーロル・フォヌーンの修繕・改築・再生に500億リヤール〔約5億4800万円〕割当てることを承諾した。
文化遺産観光庁長官から大統領に出されたその他の提案は、ダーロル・フォヌーン内にアミール・キャビールの名を冠したエリート財団を設立すること、内務省大ホールをアミール・キャビールと命名すること、選り抜きの国の奉仕者にアミール・キャビールの名で勲章を授けることであり、いずれもこの式典で大統領の同意が得られた。
(後略)
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〔訳注〕アミール・キャビール(1807-1852)
ガージャール朝(西暦1796~1925年)のナーセロッディーン・シャー時代に活躍した大宰相。1848年に就任し、軍制改革、官制改革など様々な分野でペルシャの近代化を推し進めたが、既得権益を多く持つ宮廷関係者や高位聖職者の反発を買い、シャーの命令で暗殺された。
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( 翻訳者:中谷登紀子 )
( 記事ID:13436 )