トルコ政府、北イラクのクルド政府と継続的に接触があることを認める
2008年03月29日付 Radikal 紙

■ババジャン外相: 様々なルートで接触を保っている
PKKとの戦いを積極的にすすめるため、イラクとの関係を発展させることを決めたトルコは、クルド系のジャラール・タラバーニー大統領をアンカラで歓待した後、北イラクのクルド関係者と初めて公式な接触を持った。アリ・ババジャン外相は、トルコが北イラク政府とは交渉しないこと、しかし接触を様々なルートで保っていることを述べた。
先週イラクを訪問したトルコのイラク特別代表ムラト・オズチェリキが、バグダッド、バスラそしてムスルで会談を行い、トルコへの帰途、ドゥホク市近くでも北イラクのクルド関係者らと会っていたことが分かった。トップレベルのクルド関係者が参加した会談についての詳細を控えた外務省関係者は、「会談は互いの意思で行われたもので、イラクの国土と政治的統一について共通の認識が強調された」と述べた。トルコが北イラクとも密接な接触を持とうとしたことに喜んで応じたクルド関係者らからは、「共にPKK問題のうち未解決な問題を解決したい」と評価された。オズチェリキ代表は接触について、来週、参謀本部、大統領府、そして首相府で様々の報告会議に出席する予定だ。

■「関係の形は変わるかもしれない」
アリ・ババジャン外相は、フォーチュン誌に行った発表で、トルコと北イラク地域政府がこれまでとは異なる関係を構築するためには、地域政府はPKKに対する態度を、ただ「言葉だけでなく行動でも」示すことが必要だと述べた。軍事行動後、北イラク地域政府が発するメッセージに重大な変化が生じたことを強調したババジャン外相は、「地域政府がPKKと彼ら自身の間に距離を置くことに成功し、PKKの一掃が必須であるという考えに達し、また我々もこれらの考えが実行に移されているのを見れば、疑いなく我々の関係の形は必ず変化するだろう」と述べた。地域政府関係者ネチルヴァン・バルザーニの発言に注目したババジャン外相は、「彼らも、現実と向き合う状況にある」と述べた。
ババジャン外相は、ディック・チェイニー・アメリカ大統領補佐官の「地域政府のメスード・バルザーニ議長が、イラクとアメリカ間の新しい戦略的関係の構築に協力するだろうと信じている」という内容の声明についても質問された。ババジャン外相は、イラクには5人からなる諮問会議があり、会議にはジャラール・タラバーニー・イラク大統領と2人の副大統領、ヌーリー・エル・マリキ首相、北イラクのメスード・バルザーニ地域政府議長が参加していることを述べた。ババジャン外相は、北イラクには別の政権があることを述べ、「我々は今日、この政権を交渉相手とはみていない。しかし勿論、一定のルートで継続的に接触している」と語った。

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( 翻訳者:林 奈緒子 )
( 記事ID:13466 )