YouTubeアクセス禁止問題の行方―世界で禁止は4カ国
2008年06月18日付 Zaman 紙
トルコでは世界最大の音楽、動画共有サイトであるYou Tubeに、アタテュルクへの侮辱を含むビデオが流されたことを理由に5月5日以降アクセスできないでいたが、今夜半から可能となった。
裁判所の決定により、ここ一ヶ月半ブロックされている同サイトを禁止するのは世界で4カ国にすぎない。中国、パキスタン、タイ、トルコは、異なる理由で国内でyoutube.comサイトにアクセスすることを禁止している。
かたやトルコではYou Tubeのほか1月以降閉鎖されたインターネットサイトの数は323にのぼる。禁止されているサイトの責任者は、トルコで発生している問題解決のために、今日(18日)、法務省、最高裁判所および電気通信省の官僚と会合している。
Turk.internet.comおよびアンカラ弁護士会の協力でアバントで実施が予定されている会合で、問題の解決が待たれている。Turk.internet.comの情報によると、アバントで6月18-19日に行われる会合で双方が席に着き、「サイト閉鎖」問題に対する解決法を模索する。
この件に関する発言を行ったTurk.internet.comのヒュスン・サルプ・ネビル社長は、「アクセスが禁止されているサイトの表現の権利、すなわち主張の機会が得られないでいる。また問題のウェブページのかわりにサイト全体の閉鎖が問題とされている。このことが議論されサイトでの表現の権利が承認されることが必要である」と述べた。また、ある裁判所が閉鎖の決定をしなかったサイトに対し、ほかの郡の裁判所が閉鎖の決定をしたことに注意を引き、この解決のために専門の裁判所の創設を求めた。
インターネットサイトが閉鎖される理由の中で、子供の利用が第一に挙げられる。このほかにテロ組織のプロパガンダを行うものやアタテュルクへの侮辱を含むものを掲載したサイトも禁止されている。
さらに民法で明示されていることに反した活動や他人の権利を攻撃するという性質を帯びた表現を掲載したサイトも禁止されうる。電気通信省は、裁判所の決定によりまたは省独自(の判断)で、問題となっているサイトにトルコからのアクセスを禁止している。
トルコではYou Tubeを筆頭にGoogle Groups、Alibaba.comやGeocitesのように多くのサイトがさまざまな理由で閉鎖された。世界で現在も国民に対し、動画共有サイトYou Tubeを禁止しているのはトルコを含め4カ国である。
共産主義の中国政府は、チベット自治区で発生した流血の抗議活動の映像がwww.youtube.comに流されたことを理由に、サイトへのアクセスを禁止している。中国の2億1千万ものインターネット利用者は、このサイトを長い間利用できないでいる。パキスタンではYou Tubeのなかにイスラームに反する内容があることを閉鎖の理由として示している。
パキスタン高官は、公式発表で、デンマーク人が作成した預言者ムハンマドへの侮辱を含むアニメがサイトで流されたために、アクセスを禁止したことを明らかにした。
トルコでは5月5日にアタテュルクへの侮辱を含むビデオが流されたために、You Tubeを禁止にした。しかしアンカラの共和国検察長官は、問題となっているビデオに、トルコだけでなく、世界中でのアクセス禁止を求めた。暫く禁じられていたYou Tubeは、トルコで現在代表事務所がない。
アンカラの共和国検察長官は、同社がトルコで事務所を開設すること、また信用、権利および許可証を取得すること、さらに納税者となることを求めている。
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( 翻訳者:栗林尚美 )
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