2008サッカー欧州選手権の準々決勝戦でトルコがクロアチアをPK戦で破った後、大興奮が生じた。あらゆる警告にも関わらず、喜びを銃器を用いて表した者たちは、再び恐怖を生み出した。車で街の中を移動していた人たちは、通りで恐怖に怯えることとなった。
■イスタンブルで11人が負傷
イスタンブルでは、空にむやみに発された発砲により、11人が負傷した。ウスキュダルでドゥイグ・カデル・オズチュルクさん(10)、ウムラニエでイブラヒム・フシュオールさん(30)とフェルハト・サラチュさん(39)、ギュンギョレンでムラト・アイサルさん(27)、ファーティフでもエメル・アイチュルクさん(30)が負傷した。この人々の中で腕を怪我したオズチュルクさん、背中を撃たれたホシュオールさん、脚を怪我したサラチュさんは、ウムラニエ教育研究病院へと運ばれた。腕を怪我したアイサルさんは、ワクフ・グレバ教育研究病院へ、腕に銃弾を受けたアイチュルクさんもハセキ教育研究病院へと運ばれた。負傷者の健康状態は良好であることがわかっている。イスタンブル知事のムアッメル・ギュレルは54人を拘束したことを明らかにした。
■眠っているときに頭を打たれた
クロアチア戦後の祝勝騒ぎの際、メルスィンにある家の屋根で眠ていた11歳のヒュダイ・ギュンドーウくんは、何者かが発砲した銃弾が顔に当たり負傷した。ヒュダイくんは、父のヌレッティン・ギュンドーウさんによりメルスィン国立病院へと運ばれ、すぐに手術を受けた。トズコパラン地区で行われていた祝勝騒ぎでは、家のベランダにいた57歳のアリ・カラコユンさんが、何者かが発砲した銃弾により脚を負傷した。カラコユンさんは、「心臓へあたる可能性もあったが、アッラーが守ってくれた。どうやって祝うか判らない連中の腕はこの程度のものだ」と述べた。警察はこの2つの事件に関する調査を始めた。
■自分を発砲した
アダナで発砲しようとしたハシム・アクさん(30)とムスタファ・オズカヤさん(50)の持っていた銃が突然暴発し、指を怪我した。イスタンブルからアダナへ親戚を訪問していたエリフ・ブラク(20)は、ベランダで洗濯物を取り込んでいたときにお尻を撃たれた。ブラクさんはアダナ国立病院へと運ばれ、お尻を直撃した銃弾は手術により取り除かれた。またケナン・エヴレン大通りでは祝勝騒ぎが行われており、道を渡ろうとしたソンギュル・オズトクさんを、猛スピードのナンバープレート不明の車がひき逃げした。オズトクさんはアダナ・ヌムネ病院で治療を受けている。
■ガズィアンテプでの勝利の騒ぎでは
ガズィアンテプでの発砲と人混みのせいで5人が負傷し、ガズィアンテプ・アヴカト・ジェンギズ・ギョクチェキ病院、12月25日国立病院とガズィアンテプ大学医学部病院に運ばれ、治療を受けている。頭に2発の銃弾を受けたシュクリュ・ケンゲルさんは、12月25日国立病院で治療を続けており、右肩を負傷したメスト・カルパルさんとお腹を負傷したオルジャイ・アリ・ポラトさんは同じ病院で治療を受けている。子供病院の庭に座っている際に銃弾を受け負傷したハイダル・エルジャンさんは、アヴカト・ジェンギズ・ギョクチェキ国立病院で検査を受ける一方で、カラタシュ地区では襲撃者の銃弾の標的となった、身元不明の市民が、ガズィアンテプ大学医学部病院で治療を受けていることがわかっている。負傷者の健康状態は良好である。
■シャンルウルファでも同じような事件が起こった
試合終了のホイッスルと同時にシャンルウルファの多くの地区で銃声が響き始めた。試合終了後、何百人もの人々が家の屋根やベランダから、長いバレルの銃やピストルで何百発も撃った。家の屋根で眠っていた55歳のスルタン・バイランさんは顎を直撃した銃弾により負傷した。スィベレッキ国立病院へと運ばれたバイランさんは、さらにその後シャンルウルファへと運ばれた。
カフラマンマラシュにある家の屋根にいた16歳のギュルペリ・アルジュくんは、銃弾が胸に直撃し負傷した。アルジュくんは家族によりカフラマンマラシュ国立病院へと運ばれたが、命に別状はないことがわかっている。
サムスンで155の警察救命電話におこなわれた約150の通報を隊員がまとめたところ、5つの建物と、2台の車(うち1台は警察の車)に銃弾が直撃したことがわかっている。隊員が3つの別々の家で行った捜査では、2丁のショットガンと3丁の無許可の拳銃(うち1つは銃弾のない)が押収された。関係者はこの人々を拘束したと明らかにした。
■腕を怪我した
アンタリヤのサカリヤ公園の屋外の茶店で息子と一緒に試合を見ていた42歳のマールフ・ギュベジオールさんは、勝利の喜びの瞬間、腕に痛みを感じた。腕を撃たれたのだとわかり、ギュベジオールさんは周囲の人が呼んだ救急車でアンタリヤ・アタテュルク国立病院へと運ばれ、治療を受けた。カラビュクのサフランボル郡で28歳のムラト・カイマクさんは、ぶらさがっていた車でバランスを崩し、頭から落ちた。カイマクさんは負傷し、サフランボル国立病院へと運ばれた。カイマクさんは、ここで最初の治療を受けた後、カラビュク国立病院へと搬送された。
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( 翻訳者:釘田遼香 )
( 記事ID:14119 )