クルド自治政府、エルドアン首相の訪問歓迎を表明
2008年06月29日付 Radikal 紙

イラク北部にある地域自治政府の上層幹部(首相)のネチルヴァン・バルザーニ氏は、「トルコ共和国のレジェプ・タイイプ・エルドアン首相をイラクで熱烈歓迎致します」と語った。

 イラク中央政府関係者と行った会談の後、アルビールへ戻ったバルザーニ氏は、そこでバグダッド訪問に関する記者会見を行った。バルザーニ氏は、クルド地域で実施されている全てのことがイラク憲法に則していると述べ、これについては極めて透明性のある政策を追求していると話した。締結された石油協定を中央政府のいかなる人物も取り消すことが出来ないだろうと主張するバルザーニ氏は、次のように述べた。
「合意を取り消す権利は誰にもありません。ヒュセイン・シェフリスターニ・イラク石油相の『合意は取り消されるべき』という発言は間違いです。これらの問題における最大の支えは、イラク憲法であり、我々は協定をこの枠組みで締結しているのです」と述べた。

■「新時代の幕開けになることを望む」
 レジェプ・タイイプ・エルドアン首相がイラクの首都バグダッドを訪問することは我々を大変喜ばせることだと述べたバルザーニ氏は、次のように語った。
「我々とトルコ共和国のエルドアン首相が会談するという計画は現在のところありません。しかしもしそうなるのであれば、我々としては非常にうれしく思います。エルドアン首相をイラクで熱烈大歓迎致します。しかし現在までのところ、このような計画はないのです。エルドアン氏の訪問が両国関係において、新しい時代、良い幕開けになることを希望します。イラク・トルコの間に良好な隣国関係が築かれることを望んでいます」
 クルド民主党(KDP)党首のメスート・バルザーニ氏が「PKKはテロ組織ではない」という方向の発言についてある新聞記者がした質問に対してネチルヴァン・バルザーニ氏は、クルド民主党党首が彼らにトルコと常に良好な関係を構築するよう指示を出したと述べ、発言を次のように続けた。
「我々もこの指示で行動を始めているのです。諸問題に対し、クルド地域政府は前向きな解決方法を見出したいと思っています。我々はトルコと良好な関係を築きたいと望んでいるのです。我々の国土からいかなる形であろうと隣国に攻撃することは望んでいないのです、これには反対なのです」
ネチルヴァン・バルザーニ氏は、トルコ・テレビ・ラジオ協会(TRT)が行う予定のクルド語放送を、非常に前向きにとらえているとも述べ、「ご覧のとおり、問題はこのような形でも解決されるのです」と話した。

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( 翻訳者:岩根匡宏 )
( 記事ID:14179 )