次期大統領選挙をめぐる改革派のとまどい(その1)
2008年06月18日付 Jam-e Jam 紙

【政治部】第10期大統領選挙実施まであと1年となり、改革派諸派は自派の立候補者擁立へ向けた動きを早くも始めたが、しかしこのような時期尚早の動きは次期大統領選挙に向けた改革派諸派の統一と協調を意味するものではない。

 昨日、改革派の人物の中で最も注目されているセイエド・モハンマド・ハータミー氏が、次期大統領選出馬をめぐって心中が揺れ動いていることを示すような報道が流れた。ハータミー氏は13名の政治活動家に宛てた書簡の中で、第10期大統領選挙に自身が出馬するべきか否かについての判断を求めたのである。

 ファールス通信によると、この書簡が送られた人物の中にはアブドル・ヴァーヘド・ムーサヴィー=ラーリー氏〔ハータミー政権時代の元内相〕やハーディー・ハーニーキー氏〔改革派政党「イラン・イスラーム参加戦線」の中央評議会委員〕、アリー・ラビーイー氏〔ハータミー元大統領の社会問題担当顧問〕、モハンマド・アリー・アブタヒー氏〔元国会対策担当副大統領〕、モハンマド・レザー・アーレフ氏〔元第一副大統領〕、アーヤットラー・ヌールモフィーディー氏〔ゴルガーン市の金曜礼拝導師、宗教左派に属する〕、ハサン・サーネイー氏〔公益判別評議会の委員〕、モフセン・ミールダーマーディー氏〔イラン・イスラーム参加戦線の総書記〕らがいた。

 ムーサヴィー=ラーリー氏はこのことについて、「我々はハータミー氏と様々な会合を持ち、様々な問題、中でも選挙について話し合っている」とし、「選挙に関する我々の話し合いの中心は、ハータミー氏〔の出馬について〕だけではなく、様々なテーマを含んでいる」と述べる。

 その一方で、国民信頼党のスポークスマンであるエスマーイール・ゲラーミー=モカッダム氏は記者団とのインタビューで、ハータミー氏はこの件に関しキャッルービー氏〔国民信頼党の党首〕には書簡を送っていないと強調した上で、次のように続ける。「彼が13名の政治活動家に対して、来たる大統領選挙へ出馬するべきか否かについて意見を求める書簡を出したということに関しては、国民信頼党も承知しているが、この書簡の詳細については何も把握していない。というのも、ハータミー氏はキャッルービー氏に意見を求める書簡を出していないからである」。

ハータミー氏への期待

 政治専門家らによると、改革派は現在、選挙という舞台に現れるのか否かについてのハータミー氏の最終的な決断を待っている状況である。モハンマド・レザー・ナジャフィー氏〔元教育相、元企画予算庁長官〕、モハンマド・レザー・アーレフ氏、モフセン・メフルアリーザーデ氏〔元体育庁長官〕、アリー・アクバル・モフタシャミープール氏〔元内相〕やメフディー・キャッルービー氏ら、立候補の可能性が取り沙汰されている一部の人々が実際に選挙活動に動き出すかどうかは、ハータミー氏次第だという。

(つづく‥‥)


Tweet
シェア


この記事の原文はこちら

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:小野彩 )
( 記事ID:14181 )