ガソリン輸入のための80億ドル規模の補正予算案、政府内で検討
2008年06月26日付 E'temad-e Melli 紙

【経済部】ガソリン輸入のための予算が、今年の末までもつようなことはなさそうだ。石油の精製と流通を担う当局者らがこのような見解を表明し、それにともない、ガソリン輸入に予算を割り当てるための新たな法案が国会に提出されるとの見通しを発表して、すでに数週間になる。この法案は、年が明けて最初の数ヶ月――いまだ1年の3分の1〔※4分の1の誤り〕しか過ぎていない――という時期に提出される、87年度〔2008年3月下旬~〕初めての補正予算案として注目を浴びるだろう。

 石油省次官によれば、提出される補正予算案は80億ドル規模になる予定である。その一方で、国会の経済委員会はすでに、渇水対策ならびに生活必需品の輸入のために、政府が4兆5千億トマ―ン(約49億ドル)もの資産を取り崩すことに同意している――もしこの件での〔委員会の〕同意が得られなかったならば、生活必需品の輸入ならびに渇水対策として、別の補正予算案が〔直接政府から〕国会の公開本会議の場に提出されたことであろう。

 モハンマドレザー・ネエマトザーデ次官はファールス通信との会見で、ガソリンと軽油の輸入をめぐって80億ドル規模の法案の原案が作成されたことを明らかにした。石油省次官であり、石油精製・製品流通公社の代表でもあるネエマトザーデ氏はこのように指摘した上で、この法案は石油省の側から政府へ提案されたものであると述べた。彼はまたこの法案について、世界市場でのガソリンと軽油の価格上昇のために、今年度用に割り当てられた35億ドルの予算だけでは、ガソリン・軽油の輸入には不十分であると述べ、さらに「ガソリンと軽油の輸入に割り当てられた予算の不足を補うことを目的とした80億ドル規模の法案が編成され、すでに石油省から政府に提出された」と語った。

 石油省の当局者たちは燃料輸入のための補正予算が提出された理由として、世界市場での燃料代の高騰を挙げている。しかしその一方で、ガソリン配給計画の継続とガソリン生産能力の向上――イランは1390年〔2011/2年〕にはガソリンを自給できる予定だとしている――によって、今年度には、ガソリンの国内の消費量も、その結果としてその輸入量も、減少するとされていたのである。しかし、年明けからたったの3ヶ月で80億ドル規模の補正予算が組まれるところをみると、この計画が〔政府のことば通りに〕達成され、ガソリンの輸入と消費が減少する見込みは、どうやらなくなってしまったようである。

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( 翻訳者:黒野あゆみ )
( 記事ID:14201 )