女性に遺産相続権はない? 最高裁判所が訴訟を差し戻し
2008年07月12日付 Hurriyet 紙

「娘に遺産相続権なし」として姉妹を相続人からはずした後、家族の財産を手にしたと告発されたアティッラ・アルタムに関し、最高裁判所は、株式売却の無効を求める告訴を棄却した地方裁判所の決定を撤回し、審議し直すよう命じた。

イスタンブルのアジア側に電力を供給しているアクタシュ、アイ・ホールディングス、そしてアクテペ建設のオーナーである86歳のムラト・サブリ・アルタムと、83歳の妻スュヘイラ・アルタムの子ども達の遺産相続をめぐる争いは2年前に始まった。

この夫婦のふたりの娘ベテュル・アルタムとフィゲン・エルデンは、宗教上の理由で「娘に遺産相続権なし」とする兄達が、アルツハイマーを患い法的責任能力のない母と癌に侵されている父といった状況を利用し、会社の株式を自ら取得したと主張した。検察の取調べのあと、アティッラ・アルタムについて、サルイェル第一審裁判所で詐欺罪により懲役8年、サルイェル簡易裁判所では故意の暴力・脅迫の罪で懲役1年から3年半の禁固刑を求刑して、裁判を起こした。

ベテュル・アルタムとフィゲン・エルデンは裁判への参加を請求したが、サルイェル第一審裁判所はこれを棄却した。裁判所はアルタム夫妻が会社株式を同意の上で譲渡したとし、訴えを退けた。原告のアルタム姉妹の上告請求により、関係書類は最高裁判所へ送られた。

今回最高裁判所が地方裁判所の決定を撤回したことで、一昨日から再審理が始まっている。姉妹たちは、父の死後に自分達が相続人であること、そのために訴訟に踏み切ったと明らかにし、兄達が遺産を奪う危険性に直面していると主張した。ふたりはまた、こうした理由から、会社の不動産に法的措置を講ずるよう請求もしている。しかし裁判所はこの請求を棄却し、必要な書類を揃えるために審理を延期した。

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( 翻訳者:杉田直子 )
( 記事ID:14275 )