テンポ誌の選ぶ、「トルコを動かす50人」
2008年07月13日付 Milliyet 紙

テンポ誌が2008年7月10日号で、新聞記者や学者もその中に含まれる20人の審査員に『トルコを誰が動かしていますか?』と質問した。テンポ誌の20人の審査員が示した「政界、経済界、社会を直接、あるいは間接的に動かしている人たちの名前」は以下のとおり。

- R・タイイプ・エルドアン(首相):行政府のトップとして国を治めている。トルコの運命をその手に握っている。
- ヤシャル・ビュユクアヌト(参謀総長):ギュルが大統領候補になった時、とった行動が「世俗」派の望みとなった。
- アブドゥッラー・ギュル(大統領):重大局面の際、仲介的影響力をもっている。政治の上に君臨する権威として共和国を代表している。
- イルケル・バシュブー(陸軍大将):彼が参謀総長になることで、軍がもう少し強くなるだろうとも言われている。
- ドゥルムシュ・ユルマズ(中央銀行頭取):第10代共和国大統領A・ネジュデト・セゼル氏の承認で任命された。トルコの金を動かしている。
- フェトフッラー・ギュレン(教団代表):公正発展党(AKP)を支持する教団で、政権にも活動的な役割を担っている。
- デニズ・バイカル(共和人民党党首):選挙の合法性について議論を始めた。野党を動かしている。
- ジェミル・チチェキ(副首相):首相に影響力を持つ人物。公正発展党の年輩者のひとりと見られている。
- アフメト・ダヴトオール(首相府首席顧問):首相の特に中東政策の方向付けをしている。
- リファト・ヒサルジュルクルオール(トルコ会議所・株式取引所連盟会長):トルコ会議所・株式取引所連合の代表。国内外の安定に重要な役割を果たしている。
- ケマル・ウナクタン(財務省大臣):大臣職を続ける稀な人物のひとり。トルコの予算は彼が管理している。
- アイドゥン・ドアン(ドアンホールディングス理事長):政治や経済問題で、世論形成に影響力を持つ。
- ラフミー・コチ(コチホールディングス名誉会長):政治・経済界での発言でしばしば話題になる。
- アルズハン・ドアン・ヤルチュンダー(トルコ実業家協会会長):協会初の女性会長。経済界の最も重要なスポークスマンのひとり。
- デヴレト・バフチェリ(民族主義者行動党党首):政府がとったスカーフ問題と大統領選挙のような重大な問題で、活発な役割を担った。
- ジャン・パケル(トルコ経済社会研究基金理事長):トルコ経済社会研究基金を代表して行われる研究調査により論点を明示している。最近では、首相とある新聞記者達を引き合わせた。
- エルトゥールル・オズキョク(ヒュッリイェト紙総編集長):編集に携わっている新聞や記事により世論を方向づけする最も活動的な人物のひとり。
- アリ・ババジャン(外相):公正発展党設立時のメンバー。トルコの外交政治とEUとの加盟交渉を動かしている。
- ハシム・クルチュ(憲法裁判所長官):解党や政治関連訴訟が頻繁に起こるトルコで、投票権により影響力をもつ。
- メフメト・エミン・カラメフメト(チュクロワホールディング):メディアの力で世論を動かす重要な財閥代表のひとり。
- ファーティフ・テリム(サッカートルコ代表チーム監督):チームの勝利により政治の重大局面すら忘れさせ、民衆に漂っていた雰囲気を一新した。
- フェリト・シャヘンク(ドウシュホールディング):ドウシュグループはトルコの対外輸出の16パーセントを占め、経済を引っ張っている。
- ギュレル・サバンジュ(サバンジュホールディング):トルコ経済を先導する機関車のような財閥のひとつで代表を務める。トルコ経済の重要なアクターのひとり。
- アフメト・チャルク(トゥルクアズ・ホールディング):エネルギー業界に影響力をもつ人物。最大手第2位の報道組織を所有する。
- アブドゥッラー・オジャラン(テロ組織PKKのリーダー):現在、イムラル刑務所からクルド人に対し影響を及ぼし続けている。
- アブドゥッラフマーン・ヤルチュンカヤ(最高裁判所・共和国検事長):民主市民党と公正発展党に対して起こした解党請求訴訟で注目を集めた。
- アズィズ・ユルドゥルム(フェネルバフチェ・サッカーチーム理事長):イスタンブル有価証券取引所の発表では約18億ドルの価値をもつフェネルバフチェ・クラブを運営している。
- ウシュク・コシャネル(軍警察総司令官):市民、法、軍それぞれの分野での公的秩序を管理している。
- ベシル・アタライ(内務大臣):内政の指揮を執る。警察局、県庁、郡行政局は彼の下に置かれている。
- エムレ・タネル(国家諜報機構事務次官):国内国外の危険についてトルコに警告を発している。情報はこの人物に管理されている。
- サビヒ・カナドオール(最高裁判所名誉所長):大統領選挙を中止させた理論の主…。
- アフメト・チュルク(民主市民党マルディン選出国会議員):PKKに対する矛盾した説明のため、民主市民党内に二つの派ができる原因となった。
- メフメト・アリー・シャーヒン(法務大臣):首相に影響力をもつ人物のひとり。「市民憲法」議論で目立った存在となっていた。
- キョクサル・トプタン(トルコ大国民議会議長):トルコの政治課題に「上院制」という考え方を入れた。トルコ大国民議会を指揮している。
- エルシン・オズィンジェ(トルコイシュ銀行頭取):トルコ最大の銀行を運営しており、経済に最も影響力をもつ人物のひとり。
- アドナン・ポラト(ガラタサライ理事長):経営難にあったガラタサライの優勝に大きく貢献した。
- フェフミ・コル(イェニ・シャファク紙コラムニスト):考え方とともにイスラーム支持層の重要な理論家であり戦術家のひとり。
- イルハン・セルチュク(ジュムフリイェト紙主筆):ナショナリスト層の代表。意見を左右させるほどの影響力をもつ。
- オッリー・レーン(EU拡大担当委員):トルコのEU加盟においてもっとも影響のある人物の筆頭。
- エフカン・アラ(首相府事務次官):エルドアン首相の南東アナトリア地方政策で重要な役割を演じている。
- ムスタファ・ビルデン(行政裁判所院長):国家の最高調査機関として下した判断により、社会一般に影響力を及ぼす人物。
- ハサン・ゲルチェケル(最高裁判所長官):法的な判断を下す機関の最高機関。
- イッゼッティン・ドアン教授(ジェム・ワクフ名誉会長):彼の強さはアレヴィー派信徒に及ぼす多大な影響力にある。
- メリフ・ギョクチェキ(アンカラ広域市市長):1994年から首都アンカラを治めている。
- ジョージ・W・ブッシュ(アメリカ合衆国大統領):経済・政治の分野でトルコが下した諸々の決定に対し、積極的な役割を演じている。
- オスマン・バイデミル(ディヤルバクル広域市市長):市内のクルド人に対し多大な影響力をもつ。
- Y・ズィヤ・オズジャン(高等教育機構理事長):就任直後に行った会見から「偏っている」と判断された。諸大学を統括している。
- スレイマン・チェレビー(トルコ革命労働組合連盟会長):40万人の組合員をもつ労働者組合を統括している。ストライキにおいて重要な役割を担っている。
- カーディル・トプバシュ(イスタンブル広域市市長):神学部及び建築学部卒。イスタンブルを統括している。
- アリ・バルダクオール(宗務庁長官):イスラーム法専門家。トルコの宗教問題の権威。

■ランキングリスト集計方法■
このランキングリストを作成するため、まず20人の審査員がそれぞれ自分のランキングリストを作成した。各候補者について審査員がつけた点数が合算され、その合計値は審査員数(20名)で割られた。これによって得られた点数により、改めて1位から50位まで並べられ、審査員全体のランキングリストとされた。

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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:14278 )