エジプト、ラファハ通行所の再開をあらためて拒否
2008年08月13日付 Al-Ahram 紙

■ラファハ通行所を再開させる圧力として人権カードを利用することをエジプトは拒否
■スデロットへの2発のロケット弾着弾後、イスラエルはガザの諸通行所を封鎖

【カイロ:マフムード・アル=ヌービー、ガザ:アシュラフ・アル=ハウル】

エジプトはパレスチナの交渉担当者への支援をあらためて公表するとともに、パレスチナ自治政府の和平交渉に対する立場の正しさと強固さへの満足の意を表明した。

外務省のフサーム・ザキー公式報道官は昨日(12日)の記者会見で以上のように述べ、「パレスチナの交渉担当者に疑念を抱くことは事実にも論理にもそぐわない」との見方を示しつつ、この件〔和平交渉〕についてエジプトとパレスチナとの間には協議と調整が継続されていると説明した。

またラファハ通行所の再開のためにエジプトに圧力を掛けようと、人権カードを利用する動きは拒否すると明言し、「感情的なスローガンを掲げる問題ではないし、そのような場合でもない」と述べて、エジプトはガザ地区に関するすべての事柄に対し、国家としての責任から生じる完全な真剣さをもって取り組んでいる」と強調した。

一方、イスラエルはガザ地区の北方にあるスデロットにパレスチナのロケット弾が着弾したことを受け、ガザ地区のすべての通行所の閉鎖を決定した。着弾は24時間で2回あったという。ハマース指導者の一人であるマフムード・アル=ザッハール氏は、ロケット弾を発射したのはイスラエルへの内通者たちだと説明した。

他方、エフード・オルメルト首相がマフムード・アッバース大統領に合意案を提出したとイスラエルのハアレツ紙が昨日報じた内容を、パレスチナ自治政府が否定した。ハアレツ紙によると、この合意案には国境問題や難民問題、治安措置などに関する原則合意の詳細な提案が含まれており、これによれば、イスラエルはエルサレムを除く西岸地区の93%をパレスチナ側に委譲し、その分〔=7%分〕の代替地としてパレスチナ側はガザ地区沿いのネゲヴ地方の一部を与えられるという。

一方、責任ある筋が確認したところでは、エジプトはパレスチナの諸グループに呼びかけて、現在の危機から抜け出すための統一した立場の具体化を目指す二者対話を来週から行うという。

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( 翻訳者:鈴木啓之 )
( 記事ID:14568 )