YTL(新トルコリラ)、TLへ表記変更へ バラのモチーフ付トルコリラ紙幣に
2008年08月28日付 Zaman 紙

中央銀行が現在の通貨(新トルコリラ)から「新」の文言を外す取り組みに本格的に着手した。2005年に6桁のゼロをなくし(100万分の1のデノミが行われたことで)、通貨単位は「新トルコリラ」となったが、今度はその「新」が廃止されることになる。新しいデザイン、絵柄、色、大きさなどにより偽造防止の工夫を施された「トルコリラ」は、来年初めより使用が開始される。今回の切替にかかる費用は2000万ドル。

新紙幣を一昨日レジェプ・タイイプ・エルドアン首相に見せたという中央銀行のドゥルムシュ・ユルマズ総裁は、昨日も新しい通貨に関する内容を明らかにした。それによれば、紙幣にはバラ、鳥、インク壺、歴史的な橋、キリムのモチーフ、DNAを表す絵柄、音符などが模様として使われるという。表面にはアタテュルクの肖像、裏面にはこれら絵柄が歴史的人物とともに紙幣に印刷される。また一部は硬貨の裏面にも使用されるという。紙幣の文言および偽造防止の特徴については10月3日に発表される。

中央銀行は2009年1月より使用が始まる新通貨、トルコリラとクルシュの普及キャペーンのスローガンを「トルコリラがやってくる。お金が新しくなる」と定めた。この5、6年間で国が安定し経済が発展したことから100万分の1のデノミが行われ、通貨は新トルコリラと呼ばれるようになったが、今回改めてトルコリラが我々の生活に戻ってくる。

中央銀行によれば、YTL(新トルコリラ)とTL(トルコリラ)、Ykr(新クルシュ)とKr(クルシュ)は来年どちらも使用可能となる。現在流通している通貨の切替は1年で完了する見込みで、この間全ての銀行支店でお金の両替が行われる。2009年12月31日以降は、紙幣は10年、硬貨は1年間、中央銀行または勧農銀行で旧通貨を交換することができる。

TL(トルコリラ)の発行と配布は5月に開始された。2009年1月1日より1年間は移行期として、ATMではYTLとTLいずれの紙幣も使うことができる。TLへの切替が完了したATMでは2009年1月からTLの紙幣を引き出すことも可能だ。中央銀行のユルマズ総裁は、通貨の切替が普段の生活の中で自然に行われること、銀行での支払いは基本的にTLが使われることなどを説明したうえで、「焦る必要はない」と話した。年末までに約260億リラ分のTL紙幣5億7500万枚を発行する。これら紙幣の重量は550トンにもなると想定されている。

(後略)

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( 翻訳者:湯澤芙美 )
( 記事ID:14596 )