教育相問責案、上程される:罷免の可能性も
2008年09月04日付 Jam-e Jam 紙


【政治部】歴代の教育相にとって、問責・解任はありがたくない「定め」と化している。マフムード・アフマディーネジャード大統領の側近アリー・アフマディー教育相にとってもまた、この定めから逃れることはかなわなかったようだ。

 昨日、82名の国会議員、すなわち第8期国会の全議員の約3割が署名した教育相問責案が国会の議題に上ることが決まった。今回の問責案が過去のそれと違うのは、議員らが明確に教育相の罷免を要求している点だ。

 アリー・アフマディー教育相は1386年バフマン月20日〔2008年2月9日〕に、第7期国会から信任を受けたばかりの閣僚である。つまり彼が教育相になってから8ヶ月もたっていない。前任のマフムード・ファルシーディー前教育相も、議員らから問責案を提出されるなど、同様の運命を味わった。しかしそんな彼も、マフムード・アフマディーネジャード大統領から力強いバックアップを受けて、最小限の信任票で、国会の再信任を取り付けることに成功した。しかし何とも不思議なことに、ファルシーディー前教育相は国会の信任を取り付けてから程なくして、マフムード・アフマディーネジャード大統領の命令によって教育相を解任されてしまったのであった。

問責の理由

 マフムード・アフマディーネジャード政権は、発足当初より現在に至るまで、閣僚の変更を繰り返してきた。閣僚の約半分、副大統領の多くが更迭・解任に直面してきた。しかし実のところ、これまで第9期政権の閣僚の誰一人として、国会の問責によって実際に解任させられた者はおらず、問責のたびに再び国会の信任を得てきた。閣僚の更迭・解任はいずれも、マフムード・アフマディーネジャード大統領によって行われたものなのである。それゆえ、今回の問責に対しても、大統領が〔教育相への〕国会の信任を再び取り付けることができたとしても、不思議ではない。しかし今回の問責案に署名した議員の数は多く、再信任へ向けたアリー・アフマディー教育相の説得工作にも暗雲が立ちこめている模様だ。

 教育相問責の理由として、問責案に署名した議員らは主なものとして、5つの要因を挙げている。

・アリー・アフマディー自身、非教育的な態度で、教育分野が抱える問題を理解しようとしていない。彼はこの分野が有する重要性を理解せず、労働力の整備・監督において専門性に欠ける案を提起するなど、全国の教育に制御不能な混乱を引き起こしている。

・全国の学校の運営や教育関係者らに金銭的な困難を生じさせている。例えば、全国の学校に生徒一人頭〔で計算される運営費?〕の支払いが、1386年メフル月〔2007年9月下旬〕より現在に至るまでなされておらず、〔‥‥〕〔生徒の通学用の〕ミニバスの運転手と地区長との間で以前乱闘騒ぎが起こるなど、大きな不満が蓄積している。

 また、学術や教育分野で功績のあったベテラン教員への退職金の未払い、追加授業分の経費や死亡弔慰金、結婚祝い金、出張経費、研修期間の謝礼金などの未払い、過疎地域〔の教員に対する〕休暇制度〔の不備〕、農村地域手当のキャンセル、制御不能な規模の不満の蓄積、〔‥‥〕などの問題も挙げられている。

 また、識字教育で働く非常勤教員や補助教員の雇用についても、ほとんど対策が講じられておらず、〔新学期が始まる〕今年のメフル月に教育現場で大きな危機が生じることもあり得るということが、アリー・アフマディー教育相問責の理由として挙げられている。

〔中略〕

 国会運営規定第23条によれば、国会で問責案が提出された場合、当該閣僚ないしは内閣は10日以内に国会に出席し、答弁を行うことが定められている。問責の時期については、決められた猶予期間内に閣僚ないしは内閣が提示し、それを国会運営理事会が承認して、国会の議題に組み込まれることになる。

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( 翻訳者:斉藤正道 )
( 記事ID:14639 )