商業相、物価上昇の事実を否定
2008年09月08日付 E'temad-e Melli 紙
ミールカーゼミー商業相
■中央銀行:食料品価格の上昇がインフレの最大の要因
■ミールカーゼミー商業相:「物価上昇に関して騒がれていることは、たんにメディアによる扇動にすぎない」
【経済部】日々新たな商品が「値上がり商品」リストに加えられている。ところが、記者団の前に姿を現したマスウード・ミールカーゼミー商業相は、再度物価上昇を否定した上で、ラマダーン月に入り鶏肉以外の商品は値上がりしておらず、物価上昇に関して騒がれていることは、たんにメディアによる扇動にすぎないと強弁した。その上で同相は、記者団やメディアに対して市場を扇動しないよう、また今後同問題を取り上げないよう要求している。
ミールカーゼミー商業相はまた、物価上昇はインフレに起因するものであるとし、物価の世界的上昇について再度口にしている。同相によれば、このような理由以外に物価上昇の要因は存在しないという。
その一方で数日前、国会議員らは継続的な物価上昇を指摘しつつ、市場での商品価格が下落しない場合には、商業・農業ジハード両相を国会に召喚し、説明を求めることになるだろうと述べている。
昨日ミールカーゼミー商業相は、物価上昇に関してナーデラーン他一部の国会議員らから質問攻めにあった際にも、同相が物価上昇をはっきりと否定しつつ、ラマダーン月以前からすでに値上がりを始めていた鶏肉を除き市場での価格上昇は生じておらず、ラマダーン月中旬までに徐々に鶏肉価格も下落へと転じるだろうと述べたのは、恐らくこのことが背景にあったものと思われる。
米価、再び値上がり
商業・農業ジハード両省の当局者らが物価上昇を否定する一方で、フィールド調査によるとラマダーン月に入り消費財の価格は一層の値上がりを見せている。
例えば、各種コメの価格は、商業相の発言とは反対に1キロ当たり200トマーン(約24円)上昇しており、現在平均価格は2000トマーンから4000トマーンであると見積もられている。
市内小売店でのコメ価格について言えば、一部には昨年に比べ250%まで上昇しているケースも目にする。同様に豆類もラマダーン月に入り値上がりしている。レンズ豆1パック(900グラム)が1500トマーン(約180円)に達しているが、昨年は1キロ当たり820トマーン(約98円)で供給されていた。
同じく白インゲン、ベニバナインゲン、更紗インゲンの価格も今年に入り大幅に上昇している。各々の1パック(900グラム)当たりの価格は、順に1600トマーン(約192円)、2000トマーン(約240円)、2300トマーン(約276円)に達している。昨年の価格はそれぞれ、1100トマーン(約132円)、1200トマーン(約144円)、1200トマーン(約144円)であった。
(後略)
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( 翻訳者:柴田愛子 )
( 記事ID:14676 )