専門家会議の議員ら、ラヒーム=マシャーイー副大統領の辞任を要求
2008年09月11日付 Jam-e Jam 紙

【政治部】50名以上の最高指導者専門家会議議員は自らの署名入りの書簡を最高指導者に送付し、その中でラヒーム=マシャーイー副大統領が政権にいることは原理主義を標榜するアフマディーネジャード政権にとってふさわしくないとの見方を示した。

 ファールス通信の報道によると、この書簡は専門家会議第四回大会が開かれている傍らで作成されたもので、エスファンディヤール・ラヒーム=マシャーイー副大統領兼文化遺産観光庁長官の「イラン人はイスラエルの人々の友人」との発言に対する調査・検討の必要性が強調されている。

 アーヤトッラー・モグタダーイー専門家会議議員はイラン学生通信とのインタビューの中で、ラヒーム=マシャーイー副大統領の発言に関連して、専門家会議議員らから革命最高指導者に向けて書簡が送付されたことを認めた上で、「専門家会議の議員らはこの書簡の中で、発言に対する不快感を表明した」と語った。

大統領に対する釈明要求へ向けた署名、必要数に達する

 マシャーイー発言に関して国会議員らが大統領に対し〔国会の場で〕質問を行う動きが、殉教者モルタザー・モタッハリーの息子アリー・モタッハリー議員(テヘラン選出)を中心に、ここ最近強まっている。同議員はこれまで74名の国会議員の説得に成功、〔国会として〕副大統領の発言に関して大統領に釈明を求めることがすでに可能な情勢となっている。

 アリー・モタッハリー議員は自らの行動について、すでに一部の議員から支持を得ているとした上で、党派主義的な意図はなく、騒動を巻き起こすつもりも全くないと強調した。同議員はさらに、大統領に対して〔国会の場で〕質問を行うことのタブーを打ち破ることが元々の意図であると強調した上で、「大統領に対して質問を行うためには、73名〔25%以上〕の議員の署名が必要だが、これまでのところ74名状の議員から署名を得ることに成功した」と語った。

 ただ同議員は、大統領への質問請求書を国会運営理事会に提出する前に、マフムード・アフマディーネジャードに対して1週間の猶予を与えるつもりだとし、それまでに副大統領の見解に関してだんまりを決め込むのを止め、〔自ら進んで〕釈明を申し出るよう促した。「もし大統領が沈黙を貫き通すようであれば、対大統領質問請求案を国会運営理事会に提出することになるだろう」。

 その一方で、ハミード・レザー・ハージー=バーバーイー議員は、すでに必要署名数に達した大統領に対する質問請求について、「国会はこの件に関して、完全にまとまっているわけではない」と指摘する。

 同議員は、問題が生じた際の対応の方法はまだ他にもあり、〔大統領を国会に呼び出して〕質問し釈明を求めることは最後の手段であると述べ、「議員らによるこのような行動は個人的なものであり、国会の原理派議員の総意などではない」と強調した。

 国会少数派に属するダーリユーシュ・ガンバリー議員(イーラーム選出)も、大統領に対する質問請求案は党派主義的な意図にもとづくものではなく、各議員が自らの考えに基づいて決定したものだとの見方を示した。

国会文化委員会の5名の委員、大統領と面会

 国会文化委員会の5名委員は、ラヒーム=マシャーイー副大統領の最近の発言をめぐり大統領と面会したことを明らかにした。しかしマレキー議員(ギャルミー選出)は国会が検討している大統領への質問請求案に関して、次のように語った。「最高指導者は体制の奉仕者たちと接見する中で、第9政府の特別の働きに触れ、政府を攻撃するような行為は控えるよう要請された。このような最高指導者のご要請に鑑み、また強権的列強のメディアが対大統領質問請求案をめぐる問題を悪用するようなことを避けるためにも、この問題を提起することは国益に適わないように思われる」。

 同議員はまた、ラヒーム=マシャーイー副大統領の文化委員会での釈明は納得できるものではないと指摘しつつ、「本委員会は大統領と話をすることを目的に、5名からなる特別委員会を派遣するつもりだ。対大統領質問請求案が、努力を惜しまず正義を追求する政府の弱体化につながらないようにするためだ」と述べた。

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( 翻訳者:斉藤正道 )
( 記事ID:14723 )