イランの街並みの保護を訴える人々、エスファハーン一般・革命検察庁の前で抗議集会
2008年09月24日付 E'temad-e Melli 紙

【ILNA(イラン労働通信)】エスファハーンのチャハールバーグ通りを通る鉄道建設に反対する1500人の人々の弁護を務めるモハンマド・アリー・ダードハーフ氏は、「三年ほど前にエスファハーン地下鉄会社が市の鉄道をチャハールバーグ通りに通す計画を決定した。この決定に対し、文学関係者や文化人、歴史研究者などを含む1500人以上の人々が反対の声を上げた」と語った。

 ダードハーフ氏は、この件に関し訴訟が起こされたが、検察庁は訴状を受理しようとしなかったと述べ、さらに「これとの関連で、この問題に関する抗議の妥当性の有無について、最終的に国の司法府法律局に問い質したところ、同局から本件は単に調査・検討が必要だということにとどまらず、《勧善禁悪》の領域に属する問題だとの回答を得た」と語った。
〔《勧善禁悪》とは「善を命じて悪を禁ずる」「社会正義を実現させ、社会悪の撲滅に努力する」ことを法判断の根拠とするシーア派イスラーム法学の概念の一つ。ホメイニーはこの観念を根拠に、国王体制の打倒と《イスラーム法学者の監督》論の妥当性を論じた〕

 彼はその上で、「このとき、エスファハーン一般・革命検察庁第5課の予審判事は地下鉄建設事業の停止を命じたが、当時のエスファハーン地下鉄会社の代表は、この命令を無視した〔‥‥〕」と続けた。

 ダードハーフ氏はさらに、最近エスファハーン市議会議長が市議会の決定によれば、市の鉄道はチャハールバーグ通りを通ることになっていると発言したことに触れ、以下のように述べた。「イラン人専門家チームがフランスからエスファハーンを訪れ、この件に関して専門的見解を提出した。それによれば、鉄道をチャハールバーグ通りに通せば、〔ハシュト〕ベヘシュト宮殿や長大なバーザール、〔17世紀に作られた〕チャハールバーグ神学校を傷つけることになるという。そこで彼らは最もよい代替策として、シャムスアーバーディー通りを通る案を提示している」。

 ダードハーフ氏は、エスファハーン市議会の決定は司法の命令や専門家の意見に反するものであるとした上で、「昨日の朝、イランの街並みを愛する人々の一団がエスファハーン検察庁の前で集会を開き、その中の一部のグループが同検察庁第5課の予審判事のもとに行き、自らの抗議の意志を再度伝えた」と述べた。

 ダードハーフ氏はさらにこう続けた。「エスファハーン一般・革命検察庁第5課の予審判事は昨日、この路線案は差し止めとなっており、この路線に鉄道を通す権利は誰にもなく、この件に関して法的処置をとることもありうるとの見解を発表した」。

 ダードハーフ氏は最後に、「エスファハーン市議会の決定は学術的な規準に反しており、法的にも違反するものだ。さらにこれは、チャハールバーグの歴史的性格を無視するものでもある。なぜならチャハールバーグ通りは、〔広場から放射状に〕道が三方向に延びていく通りとしては世界で初めてのものとして知られており、鉄道建設はこの文化的遺産を傷つけることになるからである」と指摘した。

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( 翻訳者:綿引香緒里 )
( 記事ID:14802 )