歴史を塗り替える大発見 イスタンブルの歴史は8500年前までさかのぼる
2008年10月02日付 Hurriyet 紙

イェニカプで4年間続いているマルマライと地下鉄駅における発掘調査で、イスタンブルの歴史を塗り替えるまったく新しい発見がなされた。歴史や考古学のコミュニティーで大きな興奮を生み出している発見によると、イスタンブルの歴史はこれまで知られているのとは異なり、2700年前ではなく8500年前までさかのぼる。

マルマライ地下鉄工事の一環としてイェニカプで行われている考古学発掘調査では、今日までにテオドシウス港が白日の下にさらされ、33隻の船、ビザンツ時代にイスタンブルに建造された最古の市壁、ビザンツ教会堂、そして何千にものぼる遺物が発掘されていた。しかし最近実施された発掘では、まったく予想されておらず、また期待もされていなかった歴史的発見がなされた。テオドシウス港の下層で紀元前6500年代に属すると推測される4人の骸骨と木製の防衛武器、木製の調度品と(船の)オールが見つかった。

■イスタンブルで最初の農民

ヴァタン新聞のビュレント・ギュナル氏によると、イスタンブル考古学博物館長兼マルマラ発掘調査隊長のイスマイル・カラムト博士は、イェニカプでの発掘調査では4年間で58000平方メートルの場所を発掘したと述べた。「4年間で大変重要な発見、出土品に到達しました。33隻の船が発掘されました。しかし2ヵ月前に私たちの誰も予想していなかった発見に直面しました。海抜マイナス6メートル地点、テオドシウス港の下層で4人の骸骨が発見されたのです。この骸骨は紀元前6000年~6500年のものであり、これはすばらしい発見です。なぜなら、我々はイスタンブルの歴史を書き直さなければならない状況に直面しているからです!イスタンブル周辺では新石器時代の遺物が発見されたことがありますが、イスタンブル歴史地区では史上初めてこのような遺物が出土しました。発掘では木製の調度品と防衛のための武器も発見しました。発掘を行った地域はリコス川がマルマラ海と交わる地点です。今から8000~8500年前にその地域に村があり、村人たちが牧畜と農業を営んでいたことは明らかです」

■チャタルホユックと同じ陶器の破片

マルマライ発掘調査と共に発見された村は我々に胸を躍らせるものである。その村はイスタンブルにおける最初の集住地だったのか?という問いにカラムト博士は「そうです、その可能性はあります」と答えた。マルマライ発掘調査での最近の出土品が新石器時代のものだということはどのように断定したのか?
カラムト博士の見解は次の通り。
「人類が狩猟採集から定住生活、そして農耕社会に入った時代、つまり新石器時代に使っていた道具を我々は知っています。イェニカプで発見された道具、特に陶器の破片は、そこからの出土品が新石器時代のものであることを示しています。実際、アナトリアにおけるこの時代の出土品とマルマライ発掘調査で出土した遺物を比較しました。発掘調査隊所属で、新石器時代の専門家であるメフメト・オズドアン博士は、イェニカプで発見された陶器の破片とチャタルホユック出土の新石器時代の陶器の破片の間には多くの類似性があることを突き止めました」

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( 翻訳者:釘田遼香 )
( 記事ID:14823 )