エルゲネコン(裁判)の起訴状で「組織のリーダー」とされているジュムフリイェト紙主筆イルハン・セルチュク氏は、検察官らが「人権を侵害した」と申し立てて訴訟を起こした。
イスタンブル第7初等刑事裁判所に提出された訴状では、イスタンブル共和国検察官であるゼケリヤ・オズ、メフメト・アリ・ペクギュゼル、ニハト・タシュクンの3人が、「セルチュクに対する一部の証拠や情報を、裁判とは無関係であるにも関らず、違法に起訴状に記載した」と述べられた。
■「目的は(セルチュクを)陥れること」
(訴状では)検察官たちが、こうした「情報」を「セルチュクを陥れ、貶める」ために使用したと主張している。(セルチュクは)裁判所に提出した訴状で、自分へおこなった人権侵害の確認を望んだが、エルゲネコンの起訴状を作成した検察官らに賠償金は請求していない。賠償金の代わりに、判決が新聞で公表されるよう判断を下すことを要求した。
訴状では、起訴した検察官らが、セルチュク氏に対し個人的意見や感情を反映させたとし、合法的に対応せず、恣意的に振る舞い、裁判や罪とは無関係の情報が公表されるのを知りつつ、その原因となった、と主張した。また訴状では、セルチュク氏が「イルハン兄さん」と呼ばれていることが、検察側により「犯罪の証拠」として提示されたことに注目した。セルチュク氏の生き方や過去が「ナチス期の(ような)ものの考え方で犯罪の証拠であるかのように示されたことは、セルチュクに対する検察側の主観的で偏りがあり、意図的な見方を露呈している」と述べた。
起訴状の中でセルチュクの著書「ズィベルベイ邸」を引用して、書面の中に入った「折句」により(セルチュク本人が)拷問の模様を証明する術は、本人がいかに賢明で目ざとい人物であるかを示しているのが明白、と(訴状で)述べられている。また同起訴状の中でセルチュクの供述で事件を明らかにするのは困難であるという検察側の判断が記載されているとし、「こうした主観的な判断によって起訴すること自体、違法であることを明確に示している」と(訴状で)述べた。
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( 翻訳者:田辺朋子 )
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