トルコ医師会、「ウズメズ釈放の根拠となった診断書は法的に無効」 
2008年11月04日付 Cumhuriyet 紙

メフメト・アリ・シャーヒン法務大臣は、敬虔なムスリムで「アナトリアの時(Anadoluda Vakit)」紙のコラムニスト、ヒュセイン・ウズメズ氏が釈放されたことで、その根拠となった法医学診断書を準備した関係者について、調査を開始させたことを明らかにした。トルコ医師会は、ヒュセイン・ウズメズ氏釈放の根拠となった診断書は科学的に無効であり、法的にも無効であると述べ、釈放の手続きを詳細に調査し、再検討されるように求めた。

シャーヒン法務大臣は、ウズメズ氏釈放の根拠となった診断書を提出した関係者に関する質問に、「刑事総局は調査を開始させました」という返答をした。シャーヒン法務大臣は、「法務省としてあなたがたもこの件を追跡するのですか」という問いに対し、以下のように述べた:

「これはあくまでも一つの司法プロセスです。拘留するのは司法ですし、釈放するのも司法です。司法組織や裁判官に対し『なぜ拘留したのか、なぜ釈放したのか』という質問はできません。もし法に反することを我々が知ったなら、調査委員会を通じてそれを調査あるいは尋問させます。彼が少女への性的いたずらを行ったとされることは、このため開かれる裁判が人々の心を傷つける以上に、被告の立場にいる人物が事をあけすけに話して宗教的に敬虔な人々を困惑させることになるとおもいます。ですから、この人物をあなた方テレビ局が番組に登場させるといった必要性は果たしてあるでしょうか?イスラムの名の下に私たちが敬意を払うべき宗教と信徒の顔に泥を塗ったこの問題の人物を、世論の前に晒す妥当性を私は見出しません」

■釈放の決定は綿密に調査されるべき
トルコ医師会中央委員会によって行われた会見では、ウズメズ氏が法医学協会の診断書が出された後に釈放されたことで、当然のことながら世論の怒りをかっていることが指摘された。会見でトルコ医師会は、この件の緊急性を考慮し、法医学協会の診断書を、まずは手順の点から検討したことを明らかにした。そして、「行った検討の結果、問題の診断書が法的に無効であると判断されました。この状況で、ヒュセイン・ウズメズ氏がもしマスコミで報道されているように、この診断書を根拠として釈放されたならば、関係する裁判所の決定は綿密に調査されるべきであり、再度検討する必要があります」と述べた。

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( 翻訳者:白石百合子 )
( 記事ID:15050 )