ジェノサイド関連で問題ありうる オバマ新大統領誕生への専門家の見方
2008年11月06日付 Hurriyet 紙

アメリカ大統領にバラック・オバマ氏が当選したことに関し、トルコ大国民議会(TBMM)の政党の代表者らは似たような評価をした。トルコとアメリカの関係において、一部の専門家と政党の重要人物らがトルコから見たオバマ時代に関して行った評価は次の通り。

スアト・クヌクルオール(公正発展党(AKP)議員):「アルメニア・ロビーが抑圧をかけるだろう。しかしオバマ氏と彼のスタッフがこのような冒険に乗り出すとは考えていない。トルコとのすべての関係を滅茶苦茶にするようなリスクは犯さず、戦略的協調性にも害を及ぼさないだろう。シリア、イランに関することにはオバマ氏はトルコと同じ見解をもっている。クルド労働者党(PKK)に関してもオバマ政権に問題がないと思っている。」

シュクリュ・エレクダー(元ワシントン駐在大使、共和人民党(CHP)国会議員):「いわゆるジェノサイドに関してトルコは注意深くあらなければならない。トルコとアメリカの関係をイラクの動向が決するだろう。トルコは新政権にPKKとの闘争において、「トルコか、バルザーニ(議長)か」という選択をさせなければならない。」

デニズ・ボリュクバシュ(民族主義者行動党(MHP)):「両国関係において問題を作り出し、深刻な問題と見られるいくつかの懸案に関して安堵できるかもしれない。例えばイラクとイランに対する政策、黒海とコーカサスに対する政策において変化がある。これはトルコからみて、安堵をもたらしうる。しかしアメリカでの政権、上・下院とも民主党の手中にある。この情勢によりアルメニア問題に関しては問題が生じる可能性がある。アフガニスタンに対する政策においてトルコのさらなる支援を要求することもありうる。ブッシュ政権のように、北大西洋条約機構の規則外で行動実施することはないと考えている。このことはトルコと世界の両方を安堵させよう。」

オヌル・オイメン(CHP):「トルコはこの政治過程において自国の利益を優先し、アメリカを友好国であり同盟国と見なければならない。アメリカへ上司のように接してはならない。アメリカのイラクに対する新しい政策は、トルコにとって大変重要である。オバマ氏が約束したように1、2年以内にイラクから撤退したなら、このことはトルコにも影響する。オバマ氏がトルコのEU加盟を支持することも重要だ。トルコのEU加盟に関してはアメリカとの関係を発展させる必要がある。トルコが断固とし、独自のスタイルをもち、自国の利益を優先する政策をとるなら、トルコとアメリカの関係は肯定的な形で続くだろう。」

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( 翻訳者:釘田遼香 )
( 記事ID:15066 )