アレヴィー派の人々、そそのかされず、集会は静穏に
2008年11月10日付 Zaman 紙

アンカラで、アレヴィー・ベクタシ連盟の名の下に集まった諸グループが催した集会は、大きな混乱も無く無事終了した。「差別に反対、等しい国民の権利」を呼びかけて開催されたこの集会に参加するため、様々な県から来た人々がアンカラ駅の前に集まった。

「必修科目の宗教授業を廃止せよ」、「ジェムエヴィは礼拝所だ」、「[スィヴァスの]マドゥマク[・ホテル場所]を博物館に」と書かれたプラカードを持って、スヒイェ・メイダン(広場)までデモ行進を行った一行は、政府と集会に参加しなかったアレヴィー組織に反対するスローガンを掲げた。共和人民党(CHP)といくつかの左派政党が後援したこの集会には、民主市民党(DTP)議員も参加した。DTP党員の議員たちと、駅行員の間で「場所」をめぐる口論が起こった。DTP党員たちは「混雑のため」プラットホームから出るよう要請され、スッル・サクク議員はその際に、「あなた方が私たちを呼んだのではないですか。CHP党員たちはどうしてまだ、プラットホームにいるのですか?」と反感を示した。懸念された挑発行為も起こらず、演説者たちはアレヴィー派の問題が、新しい憲法によって解決されることを強調した。

アレヴィー・ベクタシ連盟の主導で行われた集会は、朝の時間帯、ヒッポドロームに集結し開始された。参加者たちは、そこからスヒイェ広場までデモ行進を行った。様々な左派団体が練り歩いたこのデモで、行進の間、道中でスローガンが掲げられた。CHPの公用バスから、集会式に参加した団体名が順々にアナウンスされた。CHPのチャンカヤ自治体も、集会場を自治体のロゴで飾り立てた。集会ではCHPに混じってDTP、自由団結党(ÖDP)、労働党(EMEP)、社会主義民主党(SDP)が参加、それぞれの党旗を振ってその存在をアピールした。CHPからカフランマンマラシュ選出のドゥルドゥ・オズボラット議員とスィヴァス選出のマリク・エジデル・アルヴァス議員、DTPからはエミネ・アイナ副総裁、ムシュ選出のスッル・サクク議員、ÖDPのウフク・ウラス総裁と民主左派党(DSP)のイスタンブル選出のスレイマン・ヤヴズ議員の姿も見られた。集会場に集まった人々は、演壇[からの発言]に操作されて、政府とこの集会に参加しなかったアレヴィー団体に対して様々なスローガンを掲げた。特に「挑発行為」を懸念して集会に反対したジェム・ワクフ総裁イッゼッティン・ドアン氏に対する、侮蔑の内容を含むスローガンが注目を集めた。

集会では、「必修科目の宗教授業と宗務庁の撤廃、ジェムエヴィを礼拝所としての認可すること、マドゥマク・ホテルを博物館にすること」等の要求が並べられた。ただし、この要求が実行されるためには憲法の改正が必要であることも喚起された。アレヴィー派の人々の「自由尊重の憲法」要求を明らかにしたアレヴィー・ベクタシ連盟代表アリ・バルクズ氏は、現在の憲法では個人の権利と自由について矛盾している部分があると主張した。バルクズ氏は、「銃器の圧力によって憲法が準備されれば、『食餌療法をして塩気の多いお漬け物を食べる』ような、それ自体が背反したものになってしまうでしょう。我々はこの憲法を、一部の者達のように早急な廃止を求めません。ただ議会に差し戻します」と話した。演説で、公正発展党(AKP)の[一部]アレヴィー派との関係取り結びを「不愉快」であると位置づけたバルクズ氏は、[レジェプ・]タイイプ・エルドアン首相がジェムエヴィに対し「どんちゃん騒ぎの場」と発言したことを強調し、この表現がアレヴィーに対する侮辱であると述べた。

集会で演説したアレヴィー文化協会テキン・オズディル会長は、国民の税金が武器と礼拝指導職員(イマーム)の俸給に充てられていると述べ、アレヴィー指導者の一人であるヴェリイェッティン・ウルソイ氏はというと、アレヴィーたちの要求が大変純粋なものであることを明らかにした。演説後、アリフ・サー氏やエディップ・アクバイラム氏、ヤヴズ・ビンギョル氏、フェルハット・トゥンチュ氏のような歌手の面々が民謡を歌い、集会参加者をわかせた。

■ ヤズジュオール国務大臣:アレヴィー問題を重要視

国務大臣ムスタファ・サイード・ヤズジュオール氏は、「アレヴィー派の同胞は多くの問題を抱えている。私達は彼らを重要視しています」と述べた。AKPのカデルリ郡会議に出席するため訪れたオスマニイェで、報道陣の質問に答えたヤズジュオール大臣は、ある新聞記者の「宗務庁管轄の、アレヴィー[の人々が住む]村のモスクの閉鎖、学校の宗教授業廃止のような要請があったこと」に対する質問に対し、「この種の極端な意見を私たちは、聞き入れません」と答えた。

ヤズジュオール大臣は、アレヴィー派の人たちと継続的な対話を行っていることを明らかにし、以下のように続けた:「アレヴィー派の同胞は多くの問題を抱えています。彼らを重要視しています、私たちは対話中なのです。アレヴィーとスンナ派の間には多くの共通点があります。アッラーと預言者を信じることにおいて、エフリ・ベイト[預言者の家系]を敬愛する点では一つの違いもありません。ある一部周辺の人々は、[宗派の]違った一部分を利用し、政治を揺るがしているのです。これは国益に適いません。私たちは、全ての信教団体に属する国民が、それぞれの信仰をもったまま、快く落ち着いた気持ちで暮らすことを望んでいます。」

(後略)

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( 翻訳者:西山愛実 )
( 記事ID:15095 )