ドイツのオバマ誕生―緑の党にトルコ系移民第二世代の党首
2008年11月16日付 Hurriyet 紙
両親が「外国人労働者」としてドイツにやってきたジェム・オズデミル氏は、クラウディア・ロート氏と共に、緑の党の共同党首に選出された。これによりドイツ連邦初の非ドイツ系党首が誕生した。オバマ氏がアメリカ合衆国でつくりだした「change(変化)」の波をヨーロッパへもたらしたジェム・オズデミル党首は、「これをトルコ系1世の人々に捧げます」と話す。この成功は、270万人のトルコ系ドイツ人を鼓舞するだろう。
米国で、父親がケニア人でハワイ出身のバラク・オバマ氏が大統領に選出され、「史上初」が現実のものとなった。その変化は最初のシグナルをヨーロッパへも灯し始めている。1960年代に家族がドイツへ移住した、欧州議会議員でトルコ系のジェム・オズデミル氏(42)が、クラウディア・ロート氏と共にドイツ連合90年/緑の党の共同党首に選出され、「史上初」を成し遂げた。
オズデミル共同党首は、旧東ドイツの州の一つ、テューリンゲン州の州都エアフルトにある博覧会広場で15日に開催された党大会において、代表議員の79.2% の票を獲得した。617人の代表議員がオズデミル氏に「賛成」票を投じた一方、107人が「反対」票を、46人が棄権票を投じた。
こうしてジェム・オズデミル氏は、ドイツ連邦の歴史における初の非ドイツ系の党首となった。
■第一世代への贈り物に
ジェム・オズデミル氏は選出された後、ヒュッリイェト紙ベルリン支局長アフメト・キュラフチュに対し自身の気持ちを次の言葉で表現した。
「これほどの得票率に達したことを、私はとても喜んでいます。次のことをすぐに強調しておきたいのですが、我々がここまで到達する上で、選挙権、被選挙権を持たない第一世代の皆様の非常に貴重な貢献がありました。私は今回の成功をその第一世代の皆様に捧げます」
もう一人の共同党首であるクラウディア・ロート氏も、代表議員の82.7パーセントの票を獲得し、再選出される一方、オズデミル氏の選出はドイツの現実を反映しており、全ての人々がこの現実を受け入れ、この方向で政治をしていく必要があると述べた。
■ドラム缶を太鼓代わりに
その後、ロート氏、オズデミル氏の両党首は、核廃棄物のドラム缶をみたてたドラム缶を太鼓代わりに鳴らした。オズデミル共同党首は、投票前に行った演説で、ドイツ社会民主党との連立政権時に、核エネルギーの段階的放棄、国籍法の近代化、そして同姓婚に関する新たな試みを行ったと述べ、同党がもたらしたこれらの成功に誇りを感じる必要があると話した。
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( 翻訳者:岩根匡宏 )
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