シリアでアラブ情報・通信相会議が開催される
2008年11月18日付 Al-Ahram 紙

■ ダマスカスでのアラブ情報・通信相合同会議にて、アラブ連盟のムーサー事務局長 :「アラブ世界はその存続にかかわり、対処に努力の傾注を要するような様々な諸問題に直面している」

2008年11月18日付アル・ アハラーム紙(エジプト)HP アラブ世界面

【ダマスカス:マスウード・アル=ヘンナーウィー、アイマン・アル=マフディー】

昨日、ダマスカスで開催された情報相および通信相の二つの会合の開会式で 、アラブ連盟のアムル ・ムーサー事務局長は、「アラブ世界には民族共同体とその伝統の集合的記憶を形成し、その思想・生命観の真髄を成すような数多くの著作・編纂物や写本が存在する」「我々の責務はこれらの富を保存することであり、その一言一句を欠かさずに次の世代に伝えること、これこそが両会合間の調整にあたる機構がもっとも重視すべき任務である」と述べた。

またムーサー事務局長は、「情報と通信の相互介入と融合は、21世紀初頭に人々の生活にもたらされた根本的な発展の代表的な現象であり、生活の質を改善するために開かれた門戸を意味するようになった」と指摘した。

また「アラブ世界はその存続と安定にかかわる大きな政治上・治安上の諸問題に直面しており、相次ぐ世界的危機の影響も受けている」と述べ、「これらの諸問題への取り組みには国家的・集団的努力の総動員が求められる。我々は全員で教育の発展、知識の伝播、自由な創造行為に向けて進むことで、 周囲の世界から隔絶されていない健全な人間をつくりあげることができる」と強調した。

一方、シリアのムフスィン・ビラール情報相は、危機に対処するために足並みを揃えようとするアラブ諸国のあらゆる努力をシリアは支援すると明言しつつ 、「かつても、そして今でもパレスチナの政体を標的にし、パレスチナの男女・子どもたちの死体や肉片の上に国家を築いている略奪者たる敵に立ち向かうための民族的団結を強めるような、あらゆるイニシアティブをシリアは支持し、パレスチナ人の側に立ってきたと指摘した。そして「我々はパレスチナの兄弟たちに対話と相互理解、民族団結の維持を呼びかける。それこそが敵との対峙におけるパレスチナ人の武器だからだ」と述べた。

これに先立ち、シリアのバッシャール・アル=アサド大統領は昨日、アラブ各国の情報相を人民宮殿に迎え、情報・通信分野および目下の脅威への対処におけるアラブ諸国間協力の強化策を議論した。

アラブ諸国の情報・通信相は、合同会議の閉幕に際し、アラブ情報通信参画発展のための10ヵ年(2009年~2018年)計画の始動を決定した。これはデジタル・情報ディバイドの緩和、人的資源・技能の開発、地域・アラブ世界・国際間の情報通信コミュニケーションの強化、社会経済開発努力の強化に向けた情報と通信の融合の実用の一般化と普及を目的とする。

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( 翻訳者:平川大地 )
( 記事ID:15170 )