カラキョイの船着き場沈没や漂流船の堤防衝突―イスタンブル強風被害
2008年11月23日付 Zaman 紙
トルコの西部地域は暴風と豪雨に見舞われた。イスタンブルのカラキョイ桟橋は、強風により完全に水没した。
マルマラ海では、3メートルもの大波が発生した。ハイダルパシャ港では錨をおろしていた三隻の船がボスフォラス海峡で300メートル流された後、サラジャック海岸で陸に打ち上げられてしまった。何十隻もの貨物船や漁船が港に避難し、係留された。チャナッカレでは、いくつかのカーフェリーの運航が強風で欠航となった。風速90キロメートルが観測されたブルサでは、49人がストーブによる(一酸化炭素)中毒を起こし、病院に入院した。天気予報によれば、西部地域で吹き荒れる暴風は、明日(11月24日)には収まるものとみられている。
マルマラ海とエーゲ海で吹き荒れる暴風は、平均風速が時速80キロメートルに達したことが明らかとなった。イスタンブルでは、カドゥキョイーエミノュ線の他に、市内外をつなぐフェリー、カーフェリー、その他の乗り合い船舶(デニズ・タクシ、デニズ・オトビュス)等の航路が完全に運休となった。ヤロワーペンディック間とヤロワーイエニカプ間の高速フェリー、ヤロワーカルタル間の乗り合い船舶(デニズ・オトビュス)とトプチュラルーエスキヒサル間のフェリー航路も運休となった。22日の朝、暴風は勢力を強め、17棟の家の屋根を吹き飛ばし、アタチュクル空港への飛行機の離着陸も困難な状況となった。タクスィム教育研究病院の屋根の一部にも被害が出た。また(イスタンブル)市内は、22日の夕方から断続的な豪雨に見舞われている。イスタンブル広域市当局は、暴風や豪雨の前後さらに豪雨時に備え、特別チームに警戒に当たらせている。イスタンブル管区気象台局長のムスタファ・ユルドゥム氏によれば、豪雨は23日の午前中に弱まるとのことである。
ウスキュダルでは、3隻の船が暴風により陸に打ち上げられた。ハイダルパシャ港に錨をおろしていた「ゲイランベイ号」、「フェヤ号」、「トランスペトロル号」という三隻の貨物船は、自らの過失のため、暴風で流された。操縦不能となった船は、サラジャック海岸に打ち上げられた。「フェヤ号」の乗組員は一時、船内に閉じこめられた状態だった。これらの船が別の船に衝突しなかったため、更なる被害を出さずに済んだ。海上沿岸警備隊も出動し、救援活動を始めた。ライフラインにも被害がでており、高台にある居住地域では断水していることが明らかとなった。マルマラ海では高さ3メートルの大波により、42隻ものトルコ船籍及び外国船籍の貨物船とタンカーが、シャルキョイとテキールダーの沖に移動し、一晩過ごした。チャナッカレ海峡では猛威をふるった暴風により、いくつかのカーフェリー航路が運休となった。ゲリポルーラプセキ間のカーフェリー航路は欠航した。風速90キロメートルにもなった暴風は、ブルサで樹齢500年のプラタナスをなぎ倒した。また一酸化炭素中毒で、75人が病院に入院した。
イズミルでは、時折、風速が時速80キロメートルにもなった暴風は、22日の夕方に勢力を弱めたが、断続的な豪雨をもたらした。ボスタンルをつなぐ航路は欠航となった。この地域では、24日以降暴風は弱まるものと見られている。
■新桟橋は24時間で利用可
暴風によりカラキョイ桟橋が22日の夜に水没したため、エミニョニュに建設中の新桟橋の完成が急がされることとなった。来年1月に完成予定であった桟橋は、23日以降利用可となる。桟橋にはさらに新しい水上フロートが設置されることが明らかとなった。この間、水没した桟橋から発着していた航路は、しばらくの間、カラキョイ、カバタシュ、エミニョニュにある別の桟橋で運航が続けられる。カバタシューカドゥキョイ間の航路には臨時便が出る。暴風は23日以降、北西風に変わる模様。
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( 翻訳者:岸田圭司 )
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