アレヴィー派諸協会、政府の「アレヴィー派融和」具体策へ反対
2008年11月30日付 Hurriyet 紙

アレヴィー派のアレヴィー文化協会(ADV)とハジ・ベクタシュ・ヴェリ・アナトリア文化財団(HBVAKV)は、世論で「アレヴィー派融和」と性格づけられている問題を評価する目的で、「アレヴィー派指導者協議会」を開催した。

 ハジ・ベクタシュ・ヴェリ修道所のシャイフ(長老)であるヴェリ・ウルソイ氏は、11月9日にアンカラで開催された野外集会の後、問題が変わり、正当で無辜な望みが世論において議論され始めたと話した。ウルソイ氏は、以下のような趣旨の発言を行った。

「我々の望みは、憲法とは矛盾せず、逆に憲法に基づいている。国教は存在し得ない。宗務庁は廃止されるべきだ。国家はいかなる信仰への干渉や、物質的・精神的ないかなる支援の提供を行わず、あらゆる信仰から等しい距離に位置しなければならない。首相府に付属する宗務庁が誤っているように、アレヴィー派を代表するであろう官庁も誤っている。アレヴィー派の指導者らに俸給が割り当てられるという案も正しいとは考えていない。国家から俸給を得る指導者はアレヴィー派社会からは決して受け入れられない。こういった考えが話題になるのであれば、この国が国家のアレヴィー派を作り出そうという目的を持っているということになる。国家から俸給を得る指導者は我々の指導者にはなり得ず、受給先の指導者である。これは、アレヴィー派抹殺という意味を孕んでいる。」

■ 協議を継続

 ハジ・ベクタシュ・ヴェリ・アナトリア文化財団のエルジャン・ゲチメズ会長も、アレヴィー派信徒間の団結を確保するため他県においても協議会を開催する予定であると明かした。ゲチメズ会長は、「アレヴィー派の指導者らが12月6日にはイスタンブルに、12月7日にはメルスィンに集合する予定だ」と話した。

 アレヴィー文化協会のテキン・オズディル会長もアレヴィー派信徒らが歴史を通して人道主義的で、包容力があり、人を内懐に受け入れ、そして不正に肯んじ得ない考えの持ち主であると述べた。オズディル会長は、アレヴィー派信徒らは共和国が自身らに平穏をもたらすだろうと信じていると表現し、「共和国の建国から今日までで84年が経過したが、アレヴィー派信徒らの問題はひとつとして解決されなかった」と話した。

■ 我々はスンナ派化させられている

 カフラマンマラシュ県エルビスタン郡から訪れたアレヴィー派指導者のハサン・スィミルオール氏も、俸給の授与が、「アレヴィー派信徒らをスンナ派化するという意味になるだろう」と主張した。一般会計から宗務庁への予算割当をも批判したスィミルオール氏は、宗務庁に割かれる予算を国民教育省に差し向けることを望んだ。

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( 翻訳者:岩根匡宏 )
( 記事ID:15227 )