イスラエル首相がシリアとの間接交渉を再開、直接交渉へ発展の可能性も
2008年11月01日付 al-Quds al-Arabi 紙

■ オルメルト首相がシリアとの協議再開、直接交渉への転換を公表、イスラエル政界に動揺

2008年11月01日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面

【ナザレ:ズハイル・アンドラウス本紙記者】

 イスラエル政界は来年2月10日に行われる総選挙に掛かり切りであるが、エフード・オルメルト首相が再び政治動向の主役となっている。シリアとの間接交渉を継続するというオルメルト首相の意向について首相府がイスラエルのメディアに情報を漏らしたため、ベンヤミン・ネタニヤフ氏率いる野党リクード党を始めとして野党議員らは非難の声を上げ、テルアビブ内部では政治的動揺が巻き起こっている。

 クネセト[※イスラエル国会]の右派議員多数は、イスラエル政府の法律顧問であるメナヘム・マズーズ氏に申し立てを行い、暫定首相となった現段階でオルメルト氏にはシリアと新たな交渉を行う権限はないと主張している。一方、カディマ党党首であるツィピ・リブニ外相の側近らは、オルメルト氏が今回の措置についてリブニ外相と調整を行っておらず、リブニ外相はこのことに関知していない、と述べている。

 また一方で『マアリブ』紙は、オルメルト首相が来月ワシントンを訪問しジョージ・ブッシュ大統領と会談を行うのは、原則合意に調印するようパレスチナ側へ圧力をかけるようブッシュ大統領の説得を試みるためだという。また、オルメルト首相はブッシュ大統領にイラン核問題について提起し、イランの核開発計画に対する軍事的選択肢を放棄しないよう説得したいと考えている、とオルメルト首相に近い関係者は述べている。

 オルメルト首相が今年7月にワシントンを訪問してブッシュ大統領と会談を行った際、それが両者の「お別れの会談」だと評されていたため、新たな訪問はイスラエルの多くのアナリストにとっても予想外であるようだ。

 オルメルト首相に近い[別の]関係者が伝えたところによれば、オルメルト首相はブッシュ大統領との間で合意を得た一連の安全保障問題、特にイラン核開発計画や武器取引や今後数年間の対外支援に関連する諸問題について、新政権に引き継ぐために文書による合意を実現しようと目指している、という。

 イスラエルの最有力紙『イディオット・アハロノート』は昨日金曜日の第1面トップで、首相府の消息筋からの情報として、オルメルト首相がトルコを仲介にしたシリアとの間接交渉の再開に動いており、この件における展開についてリブニ外相や労働党党首であるエフード・バラク国防相にも関知させる方針である、と述べた。

 さらに同紙の報道では、オルメルト首相が木曜日にテルアビブの首相オフィスでトルコのヴェジディ・ギョヌル国防相と協議を行い、シリアのバッシャール・アル=アサド大統領に協議再開の可能性があるとのメッセージを伝えるよう依頼した、という。

 今後の一連の間接協議によってシリアとの直接協議の条件が十分整う可能性もある、とのイスラエル政界関係者の予測を同紙は伝えている。

(後略)

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( 翻訳者:森本詩子 )
( 記事ID:15322 )