大統領選へ向け原理派内で候補者の検討作業が開始:5名の有力者がリストアップ
2008年12月24日付 E'temad-e Melli 紙

原理派組織「技術者イスラーム協会」は、原理派から大統領選に立候補する可能性のある有力者5名の検討作業を始めることを決定し、正式に選挙へ向けた活動を開始した。

 技術者イスラーム協会が視野に入れている候補者の検討リストには、アフマディーネジャード〔現大統領〕、ガーリーバーフ〔テヘラン市長〕、プールモハンマディー〔元内相〕、ジャフロミー〔現労働相〕、そしてヴェラーヤティー〔元外相、最高指導者外交顧問〕といった面々の名前が挙がっている。これら5名の候補者を検討した上で、最終的な見解として一名ないしは二名を〔技術者イスラーム協会が加盟する〕「イマームと最高指導者の路線を支持する戦線」の中央評議会に提示し、最終的に同戦線が一名ないしは複数の適任者を指名する段取りとなっている。

 このような中、5名の候補者の特性について検討する際、別の人物が選挙戦に名乗りを上げる可能性もある。そのような場合は、原理派はこの新たな人物の適性についても検討を行う必要が出てくる。

 技術者イスラーム協会のゴラーム・ホセイン・アミーリー代行はエッテマーデ・メッリー紙とのインタビューの中でこの点について指摘し、次のように述べている。「法律が認める時期まで、われわれは可能性のある適任者を検討し続ける予定だ。当然、この《時期》というのは、選挙が実際に行われる時期に近いものとなるであろう。もしこの間に、本協会の設ける基準に合致した新たな候補者が一名ないいしは複数名、出馬を表明した場合には、協会の検討リストに加えられることになる。この点で、特にこれといった〔時期的な〕制約を設けているわけではない」。

 アミーリー代行は、「原理派が統一候補者で一致することができるよう努力している」と強調しながらも、一人以上の候補者が原理派内から指名される可能性については、否定しなかった。

 同氏はまた、原理派がコンセンサスを得るために特定のメカニズムを採用する可能性については、「特定のメカニズムについてはすでに合意が得られている。しかし全員の意志が最終化するまで、それについて発表することは控えたい」とだけ述べた。

 アミーリー代行はさらに、同協会は適任者を選択するにあたって、最高指導者が示す〔大統領としての〕基準や適性を考慮に入れていると指摘した上で、「技術者イスラーム協会は原理派内で最大限の統一が図られるよう、特定の方針を追求している。原理派が次期大統領選挙で勝利すること、原理派内の統一と団結を維持すること、そして強力な政府を確立することを目標にしている」と指摘した。

 他方、技術者イスラーム協会広報責任者のアミール・モガッダム氏は、エスファンド月〔2009年2月下旬〜3月下旬〕にも選挙への出馬が適当だとされるすべての人物を検討するつもりだとして、「誰か一人の候補者を盲目的に支持するようなことは、絶対にない」と強調する。

 同氏はイラン労働通信に対し、次のように述べている。「技術者イスラーム協会は、アフマディーネジャード、プールモハンマディー、ヴェラーヤティー、ジャフロミーの各氏を支持していると言われているが、それは実際のところ、原理派のキャパシティー、ポテンシャルは一人の人物に限定されるものではないという事実を示している」。

 その上で同氏は、「これらの名前の挙がった人々はいずれも原理派に属しているが、これまで彼ら自身の口から、正式に選挙戦への出馬が表明されたというわけではない」と断っている。

 技術者イスラーム協会広報責任者のモガッダム氏はまた、「以前〔‥‥〕述べたように、選挙戦への出馬を検討している人は、なるべく早めに最終的な決定を下し、その決意を表明した上で、自身が考える構想を明らかにすべきである。そうすれば、その構想をあらゆる点から検討する余裕が生まれるからだ」と述べた。

 同氏はその上で、「当然どの政治団体であれ、分析や話し合いという意味で、選挙が議論される過程で様々な人物の名前が話題に上ることになる。技術者イスラーム協会代行や《イマームと最高指導者の路線を支持する戦線》の副議長が強調しているように、正式かつ真剣に選挙戦の舞台に入るのは、エスファンド月になってからだ」と強調している。

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:15416 )