首都ガス会社のバカ社長―大学生7人死亡のガス漏れ事故で無神経発言
2009年01月03日付 Hurriyet 紙

今日辞職した首都ガス会社社長のカラニ・デミルは、トルコを深く悲しませた、ビルケント大学学生7人がガス漏れで命を失った件について、昨日、次々と無神経な失言をした。

まず彼ら自身を「批判する」報道と解説が、民営化の方向にある企業の「市場での価値を貶め得る」と警告した。そして、雨のように降る質問には「多くの質問は受け付けないでおこう、ご存知のように今日は金曜だ」と返答しなかった。社長のその他の失言は、なぜネクタイを締めていないのか)と訊いた記者に、「では君がネクタイをプレゼントしてくれたら着けましょう、若者たちは上半身半裸だった」と言ったことだった。

トルコ中で、昨日ガス中毒で死亡した7人の若者を追悼して涙が流されていた一方で、首都ガス株式会社のヴェイセル・カラニ・デミル社長(本日辞任)は、質問に疲れると、「金曜礼拝に間に合わねば」と会見の席をたった。デミルは、昨日行った記者会見で、トルコを嘆き悲しませた若者たちの死について報告書を公開した。

■「原因は、劣化した煙突」

デミルは、有識者の報告書に基づき、死亡事故のあった部屋で、ガス燃焼機から煙突につながれたアルミニウムの可動接合管が劣化しており、破れて穴があいていたこと、このため燃焼した一酸化炭素ガスが、煙突に逃げずに室内に広がったこと、そして中毒がこれに起因したと説明した。デミルは、次のように述べた:「当社の従業員らは、この部屋のある階に上がってガスを止め、漏洩がないかどうかを調べて、漏洩が認められなかったため、帰社しました。事件に関わる検察と検査官に申し上げたい。どうか、我々のことも調査してください。もしあるのなら私には罪も罰も受け入れる準備があります。私は、我々には一つも落ち度がないと確信しています。」

■メモが来て、話題は会社の市場価値に

会見が終りに近づいた頃、一人の女性社員が、上に「ユルマズ・アテシ」と書かれたメモをデミルの前に置いた。これを受けてデミルは共和人民党(CHP)副党首のユルマズ・アテシが、前日に事件現場で行った演説を、彼の名前を挙げずに、次のように批判した:「何人かの人が、事件現場に来て、この死亡事故を政治的に利用しようとした。この会社は民営化の途上にある企業だ。この会社には、内外の市場で培った市場価値がある。この経済危機の中で、この種の報道の影響は、アンカラ市民のものであるこの企業の価値を下げている。このため、私は我が社を政治の外に置くよう注意を払っており、我々はあらゆる政治的なものから等しく距離をおいている。」

■「金曜礼拝」のために、短く切り上げた

ある記者の、「官僚出身であるといわれました。他の同僚方と会見を行っていますが、皆さんネクタイをつけています。あなたはネクタイを締めていないようですが、特別な理由でもあるのですか」との問いにデミルは、「いいえ、特別な意味はありません。昨夕からの事件もあります。ほかにネクタイを着けている私の写真もありますよ」と答えた。質問が続くのを見てデミルは、「皆さん、いくつかの質問を受け付けますが、あまり多くの質問は受け付けないでおきましょう。ご存知のように今日は金曜日です、お許し頂きたい」と言った。デミルは「皆さんの金曜日が幸せなものになりますように」と言って会見会場を後にした。

■社長:彼らは半裸だった

社長のカラニ・デミルは、記者会見から去るときにも「どうしてネクタイをつけていないのか」を訊いたスターTVの記者への返答で、新しい失言を加えた:「では私にネクタイをプレゼントしてくれたら着けましょう。特別な行動ではなく、精神状態に関係しています。こんな目にはだれにもあってほしくはありません。若者たちは皆それぞればらばらに倒れていました。ある者は床で、ある者はうつ伏せに、ある者は腰から上は裸で。私にもその年頃の子どもが3人います。私も一人の父親です。この事件のトラウマは長い間克服できないでしょう。」

■警察:誰一人裸ではなかった

デミルの、亡くなった若者らの何人かが「腰から上が裸だった」という奇妙な話は、警察によって否定された。家に最初に入った事件現場の調査官らは、若者らが全員服を着ていたことを写真でも証明した。

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( 翻訳者:林奈緖子 )
( 記事ID:15477 )