エスキャンダリー農相に対する問責、土壇場で回避される
2009年01月05日付 Jam-e Jam 紙


【政治部】ゴラーム・ホセイン・エルハーム報道官の予想は「当たり」だったようだ。農業ジハード相に対する問責は話し合いによって回避されたのだ。

 昨日の国会公開本会議冒頭でアリー・ラーリージャーニー国会議長の口から出された問責会議取り止めの発表に対し、国会議員らの間からはさまざまな反応が示され、特に農相の問責を求めてきた一部議員からは怒号も聞かれた。

 マランド選出のスィールース・サーズダール議員は、国会議長の決定は違法だとして公開本会議場から退出、また国会少数派の事務局長を務めるモハンマド・レザー・ターベシュ議員もラーリージャーニー国会議長に対して申し入れを行い、エスキャンダリー農相の問責を棄却する行為は、法に背くものであることは明らかだと警告した。

 さらにセムナーン選出のモスタファー・キャヴァーケビヤーン議員をはじめとする一部議員も今回の出来事に抗議して、問責のために必要な10名の議員の署名は確かに存在する、なんなら議員の氏名を読み上げてもよいとして、国会運営理事会に詰め寄る一幕も見られた。

 マランド選出で、問責案の起案者の一人であるスィールース・サーズダール議員もアリー・ラーリージャーニー国会議長に対して、国政の最高機関たる国会の立場をこのように喜々として貶めるとは、いかなる理由・良心があってのことか、と噛み付いた。

 同議員は、署名数が問責に必要な数を割り込んだ事実はないと主張したが、これに対しアリー・ラーリージャーニー国会議長は、すでに必要な署名数を割り込んでいると強調、「農相ならびにラヒーミー国会担当副大統領との間でもたれた昨夜の協議の結果、政府と国会の間で専門部会を開き、その中で農業ジハード省に存在する問題点を洗い出し、問題の解決に向けて行動することが決まった」と指摘した。

 ラーリージャーニー国会議長は、農相とは何度も会議を重ねてきたと指摘し、今回の問責は政治的なものではなく、問責を求める議員たちも農業や畜産業が直面する問題を解決したいと願っているだけだと強調した上で、「農相とはなんの感情的しこりもない」と宣言した。

 「当初、今回の問責要求には40名の議員の署名があり、18名の議員の署名によって問責案は〔国会運営理事会によって〕受理された。現在、そのうちの一部が署名を撤回し、問責案は法的に必要な署名数を割り込んだため、同案を上程することは不可能となった」。

 ラーリージャーニー国会議長はこう強調し、続けて「正副国会副議長のいずれか、政府代表、農業ジハード相、及び法律担当副大統領の4者が、詰めの検討のための会合を開き、一ヶ月以内に結果を国会に公表する予定である」と述べた。

 また、ラーリージャーニー国会議長は議員らの抗議に対して、批判は当たらないとの見方を示し、サーズダール議員には、国会を与る立場にあるのは自分であり、いろいろな議員の意見を取り入れ検討した上で、この結論に至ったのだと反論した。

 ラーリージャーニー国会議長はまた、ターベシュ議員(アルダカーン選出)の抗議についても、「申し入れの中で他人を侮辱するようなことがあってはならない」と強調して、抗議を認めなかった。

 ラーリージャーニー国会議長は問責案を起案した議員たちに対して、月曜日の朝に国会運営理事会のところに来るよう求め、そこで今回の問題について話し合いたいと述べた。

 しかしこのようなラーリージャーニー国会議長の呼びかけにもかかわらず、議員らは運営理事会の措置は違法であり、法的根拠がないと批判した。

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:15515 )