エルゲネコン捜査、掘り起こした地面からは武器は出ず、歴史的遺物の水差し発見
2009年01月14日付 Milliyet 紙

エルゲネコンの武器が捜索されているアンカラのSIT地区(※)・ズィル谷での採掘作業は13日も続行されたが、発見されたのは武器ではなく古代の水差しだった。

ムスタファ・ドンメズ中佐のスケジュール帳にあった見取り図が手がかりで先日新たな武器庫が発見されたスィンジャン・イェニケントのズィル谷において、13日も捜索活動が続けられた。一日がかりの採掘では、武器のかわりに歴史的価値のある水差しが発見された。この地域がSIT地区であるため、採掘作業は今月9日に遺物高等委員会から得た許可に基づき行われていることがわかった。こうしてアンカラ全般に関して前述の許可は、エルゲネコン捜査の第10次捜査が実行された今月7日より2日後に得られたことが明らかになった。

■TRTとアナトリア通信のみに取材許可

12日夕刻にズィル谷にある廃屋の付近で新たな武器庫が発見されたことを受け、警察は谷における採掘作業を終日続行した。作業は午前9時5分に開始され、作業区域にはトルコ国営放送(TRT)とアナトリア通信のレポーターのみが取材を許可された。またこの地区がSIT地区であるため、谷での作業にはアナトリア文明博物館に勤務する考古学者も参加した。シャベル、探査犬、金属探知機を併用しながら続けられた作業では、歴史的価値があるという壷が発見された。


■2日遅れで公式許可か

壷の発見に続き、博物館側から採掘現場の共和国検事に対し歴史的物品に害を与えないようにという注意がされた。この注意を受けて作業は一旦中止され、後ほどシャベルで続行されたという。この作業に関し共和国検察局としては遺物高等委員会による許可が必要とされた。遺物高等委員会が採掘作業を行ってよいという1月9日付の決定を責任者に返送したことで、重要な詳細情報が明らかになった。遺物高等委員会が、エルゲネコン捜査の範囲で「前もって通知する」という条件でアンカラ全般のSIT地区で採掘ができる、と今月9日に決定していたことがわかった。決定が第10次捜査の2日後にあたることが注目を集めた。こうして、採掘のために前もって準備がなされていたことが明らかになった。

※ 歴史的遺物や豊かな自然を保護するため、工事等が制限された区域。

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( 翻訳者:川原田喜子 )
( 記事ID:15572 )