エルゲネコン事件関連でまた逮捕劇、15県で35人が逮捕
2009年01月23日付 Hurriyet 紙

トルコは22日、新たなエルゲネコン逮捕劇で目を覚ました。今回の捜査は15県で行われ、現役の大佐、少尉、特殊部隊の警官を含む35人が逮捕された。トルコ金属組合会長であり、政府に対する強硬反対派で知られているARTテレビ会長のムスタファ・オズベキ、シニア警察番記者のウナル・イナンチもそれぞれ自宅で逮捕され、エルゲネコン捜査の枠組みでイスタンブルに搬送された。

エルゲネコン捜査の一環で、イスタンブル共和国検察官のひとりゼケリヤ・オズの命令により、警察は22日朝7時にアンカラの何ヶ所かを緊急捜査した。ムスタファ・オズベキに加え、トルコ金属組合の事務局長ムハッレム・アスルユジェ、事務局長補佐メジット・ハズル、元事務局長スレイマン・エルディンチ、研究員エルハン・ギョクセル、産業商業省官僚サヴァシ・アヴジュも逮捕された。シニア警察番記者のウナル・イナンチはイスタンブルで拘束される一方、アンカラを不在にしていた、トルコ金属組合およびトルコ労働組合連盟の執行部メンバーであるベフルル・カヴラックは、「アンカラ市外にいます。アンカラに戻り、出頭します」と述べた。

各地で同時に行われた捜査の枠組みで、オズベキが会長を務めるトルコ金属組合の総本部、ARTテレビ、ベイスケントにある自宅で捜査が行われた。軍警察管轄下の地域であるため、家宅捜査を軍警察も監視した。長時間に渉る捜査の結果、記録文書、CD、コンピューター、書類が押収された。拘束された容疑者たちはアンカラ裁判所で司法医療検査を受け、事情聴取された後、イスタンブルに搬送された。

自宅を出る際に手を振ったムスタファ・オズベキは、裁判所での「一体何が起こっているのですか?」という記者団からの質問に対して、「何が起こっているかですか?エルゲネコンで逮捕されているのです。これらのことは、トルコが法治国家ではないことを示しています。無法状態が改善されるよう望みます」と話した。
夫が警察に連れて行かれた後、ヒュッリイェト紙にコメントしたベドリエ・オズベキ夫人は、「彼らは一度も国のためになることをしませんでした。国をめちゃくちゃにしたのです。アッラーが彼らに罰を与えますように。非道で残酷なことをされても、私たちにはアッラーがついています。アッラーは偉大なり」と抵抗した。

オズベキの息子ハイダル・オズベキは逮捕を予想しており、驚かなかったと話し、以下のように話した。
「これらすべては、米国からの命令により行われています。イスラーム・メディアは断続的に『逮捕されるだろう』という見出しを出し続け、父を逮捕させました。ついに彼らの思い通りになったのです。トルコで、トルコ人であることが罪とされる時代に我々は生きています。父は70歳で糖尿病を患っています。母親はきちんとしたイスラーム教徒です。あの人たちのような偽のイスラーム教徒ではないのです。父がARTテレビで真実を語り、誰かの尻尾を踏んでしまったので、彼らは脅さし、父を無力にしようと逮捕しているのです」
NTVのニュースによると、逮捕された研究員のエルハン・ギョクセルも、「最大の敵は、ラマザン・アクユレキ(警察総局情報局長)です」と述べている。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:田辺朋子 )
( 記事ID:15642 )