ダボス会議で緊張高まる エルドアン首相、ガザ関連討論で怒りの退席
2009年01月30日付 Milliyet 紙
http://i.milliyet.com.tr/HaberAnaResmi/2009/01/30/fft17_mf172564.Jpeg
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世界経済フォーラムの枠組み内で行われた「ガザ 中東和平のためのモデル」という討論会で、エルドアン首相とイスラエルのシモン・ペレス大統領の間に緊張が高まった。イスラエルがガザでゆきすぎた武力を行使し、国際社会もこれを傍観者として見ていたことを指摘したエルドアン首相は、イスラエルに対しガザの封鎖解除を求めた。ペレス大統領はエルドアン首相に対し、「あなたは頭上にロケットが飛んできたらどうするのか?」と返答した。それに対しエルドアン首相は、ペレス大統領の方を向きながら、「あなたは声を荒げているが、それは罪悪感の表れでしょう。あなた方は殺人行為が得意なようだ。海辺にいる子どもたちがどのように殺されたのか、どのように撃たれたのかを私はよく知っている」と話した。この間に討論会の主催者である『ワシントン・ポスト』の論者のデビッド・イグナティウスが持ち時間の終了を理由に、エルドアン首相の肩に手を置いた。エルドアン首相は、最後まで話し終えると、イグナティウスの手を振り払い、「私にとってダボスは終わった。もうダボスには来ない。話す機会も与えてもらえないではないか」という言葉を残し、退席した。


「一体どんなミサイルだ?」

ダボス世界経済フォーラムの枠組み内で昨日、エルドアン首相、ペレス大統領、潘基文国連事務総長、アムル・ムーサ・アラブ連盟事務総長をパネリストに迎え、ガザをテーマにしたパネル討論会が実施された。
エルドアン首相は、発言の中で、ガザは封鎖により「屋根のない刑務所」と化してしまったと述べ、バランスを欠いた武力が行使され、子どもたちが殺されたと主張した。ハマスが撃ち込んだミサイルに言及しながら、イスラエルのエフド・オルメルト首相に向かって語る同首相は、「撃ち込まれたミサイルによる死者はいるのか?という私の質問に対する彼の答えは、『死者はいないが、ミサイルが撃ち込まれている』である。死者も出ないミサイルとは一体どんなミサイルなのか。どんな攻撃なのか?」と話した。


「アッバース議長が怒り狂う」

エルドアン首相は、停戦交渉の場においてオルメルト首相が一方的な交渉をし、ファタハのみと話し合いを進める限り、解決策は生み出せず、パレスチナで選挙に勝利した政党であるハマスも交渉の場に参加させるべきであると主張した。オルメルト首相とアンカラで行った会談についても触れたエルドアン首相は、以下のように続けた。「私はオルメルト首相にこう述べた。『我々は、ハマスに拘束されているイスラエル兵を解放させることができる。もしわれわれが民主主義の立場をとる以上、民衆の意思によって選ばれた者たちに敬意を持って接するべきではないのか。この政府の大臣や国会議員はあなた方に拘束されている。彼らを解放しなさい』と。オルメルト首相は、『彼らを解放したら、マフムート・アッバース議長が怒り狂うだろう』と答えたので、『では、あなた方に拘束されている子どもや女性の捕虜がいる。彼女たちをどうにかしましょう。彼女たちを解放してください』と続けると、オルメルト首相は、『明日にでも話し合い、結果を報告する』と話した。ところがその後、我々は、12月27日に爆弾がガザに投下され始めたのを見たのだ」
ハマスがロケットを撃ち込む前にはガザで飢餓の問題はなかったと話すペレス大統領は、話の中でエルドアン首相に返答した。
パレスチナ人側が停戦を放棄したと主張するペレス大統領は、イスラエルの攻撃の理由を誰も問い詰めないだろうと話した。

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( 翻訳者:田辺朋子 )
( 記事ID:15689 )